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インタビューから探る「Twitter」の秘密(1/3ページ)

2009年7月9日

  • 筆者:斎藤幾郎・西田宗千佳

写真拡大画像1:Twitterは、140文字までの「つぶやき」を、時系列に沿って表示する。チャットのように気軽に書き込めるものでありながら、多くの人の思いや行動を知り、「共有」できるのが人気の秘密だ

写真米Twitter社・モバイル事業担当のケビン・サー氏

写真米Twitter社・日本事業担当の松澤由香里氏

 みなさんも、「Twitter(ツイッター、http://twitter.com/)」というサービスの名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。いまどこで何をしているか、どんなことを考えているか、といった、ちょっとした「つぶやき」をパソコンや携帯電話などから書き込み、コミュニケーションを行うサービスなのですが、利用者の急増とともに、「まったく新しいコミュニケーション手段」として認知されはじめました。(画像1)。現在は、個人同士のコミュニケーションだけでなく、企業の広報活動や、新聞社などのマスコミによる「情報発信の場」としても、活用が広がっています。

 なぜTwitterは、こんなに利用者が伸び、注目されているのでしょうか? 米・Twitter社でモバイル事業を統括するケビン・サー氏と、日本事業担当の松澤由香里氏に、話を聞きました。(西田宗千佳)

障壁の低さから利用者が増加 140文字のコミュニケーション

――まず、現状のビジネス状況について教えてください。どのような人々が利用していると分析していますか?

ケビン・サー(以下サー):非常に好調に伸びています。特に、今年の初めからの状況は好調で、1月、2月になって、加速した印象があります。ユーザー属性については、我々の側で特別な追跡調査は行っていません。なにしろ、Twitterのユーザー登録作業は、年齢も性別も入力せず、メールアドレスを入力するだけ、というとてもシンプルなものですので……。

 しかし、他の独立系調査会社の発表によれば、ほかのネットサービスの利用者より年齢層は少し高めで、コミュニケーションやネットでのニュースに敏感で、関心が高い人々が利用している、と言われています。

松澤由香里(以下松澤):Twitterはほかのソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)と違い、非常にオープンなサービスです。自分が知っている人同士でのコミュニケーション、という枠を超え、一人対複数でのコミュニケーションサービスとして広がってきました。

 まるで誰かとチャットをしているようなのだけれど、中身は一人対複数のコミュニケーション。そこがすごく魅力的な点だと思います。

 また特徴的なのは、我々が「エコシステム」を重視している、ということです。Twitterを活用するアプリケーションを、ほかの企業が自由に開発できます。そのため、非常に優れたアプリケーションが生まれ、結果、利用の幅が広がっていきます。

――多くの人がTwitterで、「今なにをしているか」を「実況」しています。利用者がここまで増えた理由はなんでしょうか?

サー:まず、Twitterが使いやすいということ。使うための障壁が非常に低く、簡単に使えます。コンセプトはとにかくシンプル。テキストボックスがあって、そこに文字を入力して「送信」をクリックするだけです。

 情報を広く伝えるというとブログの活用が思い浮かびますが、ブログを書くのは、意外と大変なことです。「どんなことを書くべきか」をきちんと理解してまとまった文章を書くには、あなたのようなライターでなくてはならないかも知れない。

 ですが、Twitterに書ける文字数は、たった140文字。とてもシンプルに「なにを送りたいのか」を考えれば済みます。

 これならプレッシャーもかからず、どんなストーリーを書くか考えあぐねる必要もありません。

松澤:弊社の創業者たちも、「わざと140文字に制限した」と言っています。それには簡単にする、という目的もありましたし、画像でのコミュニケーションを、という狙いもありました。ビデオや映像を付加する、といった工夫ができるように余地を残したんです。

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プロフィール

斎藤幾郎(さいとう・いくお)

1969年東京都生まれ。主に初心者向けのデジタル記事を執筆。朝日新聞土曜版beで「デジタル若葉マーク」を連載中。近著に「パソコンで困ったときに開く本」(朝日新聞出版)、「グーグル100%利用術」(同)、「てくの生活入門」(講談社、一部を担当)がある。新刊「すごく使える!超グーグル術」(ソフトバンククリエーティブ)が3月19日に発売!

西田宗千佳(にしだ・むねちか)

1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは「電気かデータが流れるもの全般」。朝日新聞、アエラ(朝日新聞出版)、AV Watch(インプレス)などに寄稿。近著に「クラウド・コンピューティング ウェブ2.0の先にくるもの」(朝日新書)、「美学vs.実利『チーム久夛良木』対任天堂の総力戦15年史」(講談社)がある。

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