2009年10月27日

画像1:dynabook MX/33K(東芝、ウィンドウズ7ホーム・プレミアム<32ビット版>搭載)、実勢価格7万9800円

画像2:LaVie M LM330/VH(NEC、ウィンドウズ7ホーム・プレミアム<32ビット版>搭載)、実勢価格9万4800円

画像3:FMV―BIBLO LOOX C/E70(富士通、ウィンドウズ7ホーム・プレミアム<32ビット版>搭載)、実勢価格10万4800円

画像4:VAIO X VPCX118KJ/B(ソニー、ウィンドウズ7ホーム・プレミアム<32ビット版>搭載)、実勢価格10万9800円

画像5:Aspire One D250(日本エイサー、ウィンドウズ7・スターター搭載)、実勢価格4万4700円

画像6:Let’s Note N CF―N8HYCADR(パナソニック、ウィンドウズ7・プロフェッショナル<32ビット版>搭載)、実勢価格18万9800円
前回の「秋冬モデル登場、注目のウィンドウズ7搭載PC<上>」から引き続き、パソコン各社から発売された秋冬モデルの中から、注目のウィンドウズ7搭載パソコンを紹介します。(斎藤幾郎、西田宗千佳)
この冬注目の「CULV」ノート
斎藤●前回は主に自宅のメーンマシンとして使うパソコンの話をしたので、今回は持ち歩けるパソコン、モバイルパソコンの話をしよう。
西田●今回、特に国内メーカーは、低価格ノートパソコンに力を入れていますね。ネットブックよりもパワーのある「CULV」というジャンルの製品ですが。
斎藤●従来、高価格のモバイルパソコンに使われていた超低電力(ULV:Ultra Low Voltage)CPUの技術を利用した、低価格CPUを搭載したパソコンだね。消費者(Consumer)向けULVだからCULV。
西田●さすがにわかりにくいので、各社はいい愛称を探しているようです。東芝はネットブックの上位バージョンという意味合いをこめて「ネットノート」と呼んでいます。
斎藤●ネット「ブック」が「見る、読む」製品であるのに対して、ワープロソフトなどを使って「書く、作る」こともできるから「ノート」なのだとか。東芝は、「ネットノート」の名前を独占するつもりはないと言っているけれど、このカテゴリー全体をこの名前で呼ぶのは他社がいい顔をしない気がするな。「CULV」よりわかりやすいと思うけれどね。
西田●そもそもネットブックは、文書作成やはがき作成などを本気でやろうとすると、性能面で不満が出やすい製品でした。まあ、その分安くて買いやすいわけですが。そこで、「安い」という部分はできるだけ生かし、性能面で不満がでにくい製品を作ろう、というのが、CULVの狙いです。
斎藤●ウィンドウズ7向けに作られたというわけではないけれど、ちょうどいいタイミングで今シーズンに各社から発売された。ネットブックの大半は、機能制限がある「ウィンドウズ7スターター」しか搭載されていないのだけれど、CULVノートパソコンは、普通のパソコンと同じ「ウィンドウズ7ホームプレミアム」が入っている。性能面でもウィンドウズの面でもネットブックより「普通のパソコン」に近い。
西田●付属するMSオフィスにも、ちょっとした違いがあります。ネットブックの場合、コストを抑えるため、2年間限定で使える「使用期限付き」のバージョンが搭載されているのですが、CULVは普通のパソコンと同じく、使用期限のないバージョンが使われています。CPUの種類やハードディスクの搭載量、価格帯は、ネットブックと同じく、インテルが主導でスペックを決めているところがあるので各社ほぼ同じです。しかし、サイズや重量、バッテリー持続時間などが各社でかなり異なり、ネットブックよりもバリエーションは豊かです。例えば東芝の「dynabook(ダイナブック) MX」シリーズは、各社製品の中でバッテリー持続時間が最も長い。「dynabook MX/33K」(画像1)の場合、カタログ上は9.5時間の動作が可能です。
斎藤●11.6型液晶を搭載した下位モデルだね。dynabook MXはより高性能で10.5時間駆動する13.3型液晶の上位モデルもあるけれど、携帯性を考えるとちょっと大きいし、白一色しかない。MX/33Kなら白、赤、黒の3色から選べる。
西田●カラーバリエーションを用意するのは、各社共通の特徴ですね。NECの「LaVie(ラ・ビィ) M」シリーズの画面サイズは、dynabook MXシリーズの上位モデル「MX/43K」と同じく13.3型。モバイル性よりも操作性を重視した構成といえます。お勧めは10万円以内で買える下位機種の「LaVie M LM330/VH」(画像2)です。
斎藤●富士通からは「FMV―BIBLO LOOX(ルークス) C」が出た。東芝と同じく、性能別に2機種あるけれど、画面サイズはどちらも11.6型。携帯性重視なんだね。その意味では、9.2時間動作する上位モデルの「FMV―BIBLO LOOX C/E70」(画像3)がおすすめ、下位モデルは同じバッテリーで6.2時間しかもたない。LOOX Cのように今シーズンのCULVノートパソコンでは、上位機種にCore2Duo(コア・ツー・デュオ)、下位機種にCeleron(セレロン)が搭載されているのだけれど、Core2Duoの方が処理能力が高いのにも関わらず、省電力な設計になっている。これがバッテリー持続時間に直結している。
西田●バッテリー持続時間だけでなく、処理性能でも上位機種の方が有利ですね。ただし、価格差も2万円程度あるので、善し悪しですね。

1969年東京都生まれ。主に初心者向けのデジタル記事を執筆。朝日新聞土曜版beで「デジタル若葉マーク」を連載中。近著に「パソコンで困ったときに開く本」(朝日新聞出版)、「グーグル100%利用術」(同)、「てくの生活入門」(講談社、一部を担当)がある。新刊「すごく使える!超グーグル術」(ソフトバンククリエーティブ)が3月19日に発売!

1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは「電気かデータが流れるもの全般」。朝日新聞、アエラ(朝日新聞出版)、AV Watch(インプレス)などに寄稿。近著に「クラウド・コンピューティング ウェブ2.0の先にくるもの」(朝日新書)、「美学vs.実利『チーム久夛良木』対任天堂の総力戦15年史」(講談社)がある。