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「Windows Phone」ってなんだ(2/3ページ)

2011年8月4日

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写真:画像1:ウィンドウズフォン・日本語版。KDDI(au)から9月に、富士通東芝モバイルコミュニケーションズ製の「Windows Phone IS12T」が登場する拡大画像1:ウィンドウズフォン・日本語版。KDDI(au)から9月に、富士通東芝モバイルコミュニケーションズ製の「Windows Phone IS12T」が登場する

写真:画像2:ウィンドウズフォンのメーン画面。各機能/アプリが「タイル」と呼ばれるボタンの形になって並ぶようになっている、独特のシンプルな操作体系が特徴拡大画像2:ウィンドウズフォンのメーン画面。各機能/アプリが「タイル」と呼ばれるボタンの形になって並ぶようになっている、独特のシンプルな操作体系が特徴

写真:画像3:ウィンドウズフォンの画面は、このように「一枚につながった紙を横に移動しながら使っていく」ようなイメージになっている。上下左右へのスクロールはあるが、画面の「階層」は浅く、慣れると理解しやすい構造だ(画像:マイクロソフトのウィンドウズフォン解説文書より抜粋)拡大画像3:ウィンドウズフォンの画面は、このように「一枚につながった紙を横に移動しながら使っていく」ようなイメージになっている。上下左右へのスクロールはあるが、画面の「階層」は浅く、慣れると理解しやすい構造だ(画像:マイクロソフトのウィンドウズフォン解説文書より抜粋)

写真:画像4:マイクロソフト・オフィスとの連携機能を標準搭載しており、ビジネス文書の作成や修正に力を発揮する。マイクロソフトのネットサービスとも連携する拡大画像4:マイクロソフト・オフィスとの連携機能を標準搭載しており、ビジネス文書の作成や修正に力を発揮する。マイクロソフトのネットサービスとも連携する

写真:画像5:ウェブブラウザーは「インターネット・エクスプローラ9」をベースにしたもの。動作も素早く、文字表示も十分に美しい拡大画像5:ウェブブラウザーは「インターネット・エクスプローラ9」をベースにしたもの。動作も素早く、文字表示も十分に美しい

写真:画像6:3色が用意され、防水・防じん機能も搭載。デジカメも1320万素のCMOSセンサーを搭載、画質が高い。日本に要求に合わせた、日本メーカー製らしいこだわりが特徴だ拡大画像6:3色が用意され、防水・防じん機能も搭載。デジカメも1320万素のCMOSセンサーを搭載、画質が高い。日本に要求に合わせた、日本メーカー製らしいこだわりが特徴だ

携帯向けに新規開発、ネットサービス連携が強み

 他方で、こんな疑問を持つ人もいそうです。

「画面も操作方法も。ウィンドウズとだいぶ違う。どの辺が『ウィンドウズ』なの?」と。

 この疑問、実はかなり鋭いものです。

 2年ほど前まで、スマートフォンや携帯機器用のOSとして「ウィンドウズモバイル」というものがあったのを覚えているでしょうか? こちらもウィンドウズフォン同様、パソコン用とは異なる携帯機器用OSでした。ウィンドウズモバイルは、ある程度ウィンドウズと操作性を揃え、ソフトの開発環境も揃え、「パソコン用のウィンドウズとの連携を前面に出した」形の携帯機器用OSとして開発されました。それはそれで価値があったのですが、こと「指で使うスマートフォン用のOS」として考えた場合、ウィンドウズと同じ操作画面であることはプラスにばかりは働きませんでした。iPhoneやアンドロイドが、パソコンとは違う「指で操作することに特化した、スマートフォン用の操作体系」を作り出したことで伸びていったこととは対照的な現象です。

 そのためウィンドウズフォンは、ウィンドウズモバイルの改良という形ではなく、まったくの「0(ゼロ)」から、スマートフォン用のOSとして再開発されました。その結果が「メトロ」という新ユーザーインターフェース、ということになるでしょうか。すでに述べたように、他のライバルとはずいぶん違うものですが、「指で操作するスマートフォン用OS」としては、ウィンドウズモバイルの時代よりもずっと使いやすくなったのは間違いありません。

 しかし、パソコン用OSとしてのウィンドウズとの「直接のつながり」は薄くなった、というのが実情です。もちろん、ウィンドウズ用のソフトが使えるわけでもありません。ウィンドウズフォン用には、ウィンドウズフォン用のアプリが必要になります。このあたりは他のスマートフォンと同様です。まだ歴史が浅く、販売台数も少ないことを考えると、この点ではライバルに比べて不利です。

 とはいえもちろん、「マイクロソフトのOSである」メリットもあります。それは、同社が提供するウェブ/クラウドサービス、そして「オフィス」との連携です。

 マイクロソフトは「Windows Live」のブランドで様々なネットサービスを展開中です。特に、無料で25GBまでの容量が使えるネットストレージ「SkyDrive(スカイドライブ)」は、パソコンとの間で簡単にファイルを共有する時に便利なもの。他のスマートフォンでもサービスを組み合わせれば同じことはできますが、「マイクロソフト同士」で対応できるため、より便利です。また、同社のゲーム機で使われているネットサービス「Xbox Live(エックスボックス・ライブ)」とも連動します。

 同様に、ウィンドウズフォンでは「マイクロソフト・オフィス」の文書を標準で読み書きする機能を備えています(画像4)。他のスマートフォンではソフトを追加する必要がある場合がほとんどですし、読み取り時の互換性も、ウィンドウズフォンに比べると低い部分があります。

 なお、ウィンドウズフォンに内蔵されたウェブブラウザーは、パソコン用でおなじみの「インターネット・エクスプローラー」。それも、最新版の「IE9」をベースにしたものです(画像5)。ウィンドウズフォンのIE9は最新のウェブ技術「HTML5」に準拠しているだけでなく、スマートフォンが備えるGPU(画像処理向け演算装置)をうまく生かす構造になっていると言います。そのため実際の動作も軽く、他のスマートフォンに勝るとも劣らない印象です。

プロフィール

斎藤幾郎(さいとう・いくお)

1969年東京都生まれ。主に初心者向けのデジタル記事を執筆。朝日新聞土曜版beの「てくの生活入門」に寄稿する傍ら、日経BP社のウェブサイト日経PC Onlineにて「サイトーの[独断]場」を連載中。近著に「パソコンで困ったときに開く本」(朝日新聞出版)、「すごく使える!超グーグル術」(ソフトバンククリエイティブ)などがある。

西田宗千佳(にしだ・むねちか)

1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは「電気かデータが流れるもの全般」。朝日新聞、アエラ(朝日新聞出版)、AV Watch(インプレス)などに寄稿。近著に「メイドインジャパンとiPad、どこが違う? 世界で勝てるデジタル家電」(朝日新書)、「iPad vs.キンドル 日本を巻き込む電子書籍戦争の舞台裏」(エンターブレイン)がある。

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