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新ゲーム機「PlayStation Vita」の狙いを探る(1/3ページ)

2011年12月22日

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写真:画像1:PlayStation Vita(PS Vita)。無線LANのみを内蔵した「Wi―Fiモデル PCH―1000 ZA01」(実勢価格2万4980円)と、3G通信と無線LANを内蔵した「3G/Wi−Fiモデル PCH―1100 AA01」(実勢価格2万9980円)の2モデルがある。通信機能とGPS機能の有無以外、ゲームそのものをプレーする部分については差はない拡大画像1:PlayStation Vita(PS Vita)。無線LANのみを内蔵した「Wi―Fiモデル PCH―1000 ZA01」(実勢価格2万4980円)と、3G通信と無線LANを内蔵した「3G/Wi−Fiモデル PCH―1100 AA01」(実勢価格2万9980円)の2モデルがある。通信機能とGPS機能の有無以外、ゲームそのものをプレーする部分については差はない〈「PlayStation Vita」を商品検索〉

写真:画像2:PS Vitaの内蔵機能、ブラウザーでアサヒ・コムを表示した画面。表現力は悪くないが、操作性はまだスマートフォンほどではない。今後の改善を期待したいところ拡大画像2:PS Vitaの内蔵機能、ブラウザーでアサヒ・コムを表示した画面。表現力は悪くないが、操作性はまだスマートフォンほどではない。今後の改善を期待したいところ

写真:画像3:Twitterを利用するためのアプリ「LiveTweet」。SCEのプレイステーション向けコンテンツ配信サイト「PlayStation Store(プレイステーション・ストア)」で無料ダウンロードできる。操作は非常に快適で、機能的にもスマートフォン用と大きな差はない。文字入力も使い易くできている拡大画像3:Twitterを利用するためのアプリ「LiveTweet」。SCEのプレイステーション向けコンテンツ配信サイト「PlayStation Store(プレイステーション・ストア)」で無料ダウンロードできる。操作は非常に快適で、機能的にもスマートフォン用と大きな差はない。文字入力も使い易くできている

写真:画像4:PS Vita用ゲームを購入するための「PlayStation Store」。PS Vita内部からアクセスし、ゲームをダウンロード購入できる(※別売りのPS Vita専用メモリーカードが必要)。PS Vita用・PSP用のゲームが購入できて、どちらもPS Vitaでプレー可能。その他、ビデオのレンタルもできる拡大画像4:PS Vita用ゲームを購入するための「PlayStation Store」。PS Vita内部からアクセスし、ゲームをダウンロード購入できる(※別売りのPS Vita専用メモリーカードが必要)。PS Vita用・PSP用のゲームが購入できて、どちらもPS Vitaでプレー可能。その他、ビデオのレンタルもできる

写真:画像5:位置情報を使ったコミュニケーションサービス「near」。自分が移動した周辺でどのくらいの人数の人々が、どんなゲームをプレーしているのかが分かる拡大画像5:位置情報を使ったコミュニケーションサービス「near」。自分が移動した周辺でどのくらいの人数の人々が、どんなゲームをプレーしているのかが分かる

写真:画像6:「near」を使うと、付近でプレーされているゲームのランキングもわかる。人気ゲーム・評価の高いゲームを見つけたら、ストアにそこからアクセスして体験してみる……といった使い方ができる拡大画像6:「near」を使うと、付近でプレーされているゲームのランキングもわかる。人気ゲーム・評価の高いゲームを見つけたら、ストアにそこからアクセスして体験してみる……といった使い方ができる

 先週の12月17日、新型携帯ゲーム機「PlayStation Vita(プレイステーション・ヴィータ、以下PS Vita)」がソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)から発売になりました。同社の携帯型としては「PlayStation Portable(プレイステーション・ポータブル、PSP)」に続く7年ぶりの新型ゲーム機であり、今年2月に任天堂が発売した「ニンテンドー3DS」に続く今年2機種目の新製品です。

 新型機登場の裏で、ゲーム業界は「携帯電話向けソーシャルゲーム」「スマートフォン」への移行が進んでおり、「家庭用ゲーム機の時代は終わるのでは」という人も出始めています。

 そんな環境の中、PS Vitaはどのような世界を狙って作られたものなのでしょうか? ここでは主に、本体に備わった機能とネットワークサービスから、SCEの考えるゲーム機の姿を探ってみましょう。(西田宗千佳)

ハードの構成はスマホにそっくり

 PS Vitaは、縦横比16:9の5型ワイド有機ELディスプレーを備えたゲーム機です。全体的なイメージは、同社のPSPに似ています。4.3型ワイド液晶ディスプレーを採用したPSPよりディスプレーを大型化し、操作系として、据え置き型と同様に「2本のアナログスティック」を搭載したところが、外観的な特徴になるでしょうか(画像1)。

 ディスプレー面と、本体背面(ここには○×△□の細かいマーキングが施されています)が、スマートフォンなどと同様に静電容量式のマルチタッチになっていて、ゲームや内蔵機能の操作に活用します。特に内蔵機能については、従来の十字キー+ボタンでの操作に現時点では対応しておらず、「メーン操作はタッチ」といってもいいほどです。また、6軸のモーションセンサー、カメラ(前面・後面に1つずつ)も内蔵していて、これらもゲームに生かせます。たとえば、本体を振って操作したり、カメラで外界の様子を取り込み、それをゲーム内に取り込んで「実世界の中でゲームする」といったことができるわけです。

 タッチ+モーション+カメラという要素は、家庭用ゲーム機というよりも、これまでスマートフォン(特にiPhone)で脚光を浴びてきた要素です。また技術的に見ても、PS Vitaはスマートフォンの影響を受けたハードウエアといえます。CPUはARM社のCortex―A9を4コア分、GPU(グラフィック処理用LSI)としてはPowerVR社のSGX543を4コア化し、カスタマイズしたものを採用しているのですが、これらは、iPhoneなどに採用されているものと基本的に同じです。コア数については、2011年末現在、スマートフォンで使われるものが2コアまでなので、PS Vitaの方が倍になっており、性能的にもおそらく相応に高いと思われますが、2012年中にはタブレットやスマートフォンの中には、PS Vitaと同クラスの4コアのものを採用するものが登場するでしょう。2013年から2014年には、Vitaより性能の高いスマートフォンが登場する可能性もあります。そのため、PS Vitaは「スマートフォンの構造を採用した携帯ゲーム機」といわれることもあります。

 通信機能も充実しています。無線LANに対応しているのはもちろんですが、3G携帯電話網を使った通信機能を備えたモデル(PCH―1100 AA01)もあります。こちらでは、NTTドコモの通信網を使い、どこでもゲームの追加データをダウンロードしたり、通信対戦を行ったりできます。もちろん、スマートフォンと同じく、ウェブを見たり(画像2)Twitterを見たりもできます。タッチパネルを使った文字入力も非常に快適です。(画像3)

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プロフィール

斎藤幾郎(さいとう・いくお)

1969年東京都生まれ。主に初心者向けのデジタル記事を執筆。朝日新聞土曜版beの「てくの生活入門」に寄稿する傍ら、日経BP社のウェブサイト日経PC Onlineにて「サイトーの[独断]場」を連載中。近著に「パソコンで困ったときに開く本」(朝日新聞出版)、「すごく使える!超グーグル術」(ソフトバンククリエイティブ)などがある。

西田宗千佳(にしだ・むねちか)

1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは「電気かデータが流れるもの全般」。朝日新聞、アエラ(朝日新聞出版)、AV Watch(インプレス)などに寄稿。近著に「形なきモノを売る時代 タブレット・スマートフォンが変える勝ち組、負け組」(ビジネスファミ通)、「メイドインジャパンとiPad、どこが違う? 世界で勝てるデジタル家電」(朝日新書)がある。

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