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2012年2月16日
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斎藤・西田のデジタルトレンド・チェック

マックにもっと「iOSの良さ」を! 新OS X、10の新機能(3/3ページ)

筆者 斎藤幾郎・西田宗千佳

【動画】新OS X「Mountain Lion」プレビュー版(動画提供:アップル)※音声はありません

写真:画像1:OS X Mountain Lionのロゴ。今回はマウンテンライオン(ピューマ)が愛称となる(アップル提供。開発中のプレビューバージョン(英語版)の画像です。実際の製品とは異なる場合があります)拡大画像1:OS X Mountain Lionのロゴ。今回はマウンテンライオン(ピューマ)が愛称となる(アップル提供。開発中のプレビューバージョン(英語版)の画像です。実際の製品とは異なる場合があります)

写真:画像2:iOSの「iMessage」と連携する「Messages」。iChatの後継となるアプリケーションで、iPhone、iPadなどとリアルタイムでのメッセージ交換を実現する(アップル提供。開発中のプレビューバージョン(英語版)の画像です。実際の製品とは異なる場合があります)拡大画像2:iOSの「iMessage」と連携する「Messages」。iChatの後継となるアプリケーションで、iPhone、iPadなどとリアルタイムでのメッセージ交換を実現する(アップル提供。開発中のプレビューバージョン(英語版)の画像です。実際の製品とは異なる場合があります)

写真:画像3:新着メールや次の予定など、「通知」に関連する情報を表示する「Nortification Center」。iOSでは画面上から下に出てくるが、Mountain Lionでは画面右から現れる(アップル提供。開発中のプレビューバージョン(英語版)の画像です。実際の製品とは異なる場合があります)拡大画像3:新着メールや次の予定など、「通知」に関連する情報を表示する「Nortification Center」。iOSでは画面上から下に出てくるが、Mountain Lionでは画面右から現れる(アップル提供。開発中のプレビューバージョン(英語版)の画像です。実際の製品とは異なる場合があります)

写真:画像4:Game Centerと、Mountain Lionで搭載された新APIを使うことで、iOSとマックの両方に用意されたゲームの場合、機種の違いを超えて対戦ができる(アップル提供。開発中のプレビューバージョン(英語版)の画像です。実際の製品とは異なる場合があります)拡大画像4:Game Centerと、Mountain Lionで搭載された新APIを使うことで、iOSとマックの両方に用意されたゲームの場合、機種の違いを超えて対戦ができる(アップル提供。開発中のプレビューバージョン(英語版)の画像です。実際の製品とは異なる場合があります)

写真:画像5:Mountain Lionに組みこまれたTwitter連携機能を使い、見ているウェブの情報を簡単に「つぶやく」ことができる。下は画面を拡大表示したもの(アップル提供。開発中のプレビューバージョン(英語版)の画像です。実際の製品とは異なる場合があります)拡大画像5:Mountain Lionに組みこまれたTwitter連携機能を使い、見ているウェブの情報を簡単に「つぶやく」ことができる。下は画面を拡大表示したもの(アップル提供。開発中のプレビューバージョン(英語版)の画像です。実際の製品とは異なる場合があります)

写真:画像6:Mountain Lionより、マックでも「AirPlayミラーリング」の利用が可能に。Apple TVと連携して、テレビへ簡単にマックの画面を表示できるようになる(アップル提供。開発中のプレビューバージョン(英語版)の画像です。実際の製品とは異なる場合があります)拡大画像6:Mountain Lionより、マックでも「AirPlayミラーリング」の利用が可能に。Apple TVと連携して、テレビへ簡単にマックの画面を表示できるようになる(アップル提供。開発中のプレビューバージョン(英語版)の画像です。実際の製品とは異なる場合があります)

アプリ配布の新ルール登場、「Gatekeeper」+開発者IDで安全性強化へ

 最後にもうひとつ、Mountain Lionでは大きな変更が登場します。それはソフトの配布ポリシーについてです。

 iOS機器では、アプリの配布はすべてアップルが運営する「AppStore」を経由して行われています。この仕組みは、公序良俗に反するとアップルが考えるアプリケーションの氾濫を防ぎたい、マルウエア的な動作をするアプリケーションの流入を可能な限り防止したい、といった目的から、アップルが事前にアプリケーションの審査を行い、パスしたものだけが配布されます。そのため、同様の審査が行われていないAndroidに比べると、安心で安全なアプリ配布環境が作られている、といえます。

 他方、パソコンは違います。基本的にソフトは自由に作って自由に配布できるもの。自分でなにを組みこむのかも、自分で判断します。そこで問題のあるアプリケーションが混入しても、責任を取るのは自分です。

 アップルはiOSでの成功から、このやり方に疑問をもっていました。そこで2011年1月より、iOSに倣い「Mac App Store」という仕組みを作った上で、iOS同様「審査した上でマック用アプリケーションを配布する」ようになっていました。

 しかし、審査はアップルに負担を強いますし、パソコンの「自由な文化」にそぐわない部分もあります。

 そこで、Mountain Lionから導入されるのが「Gatekeeper」という仕組みです。Gatekeeperは、簡単にいえば「条件に合ったアプリケーションしか使わせない仕組み」なのですが、その条件がiOSとはちょっと違います。

 App Store経由の「審査済み」アプリケーションが動作する、という点では、Gatekeeper導入後にも変わりはありません。ただし、もうひとつ新しい条件が登場することになります。それが「認証済みデベロッパーが作成したアプリ」というものです。

 アップルは同社製品向けソフトの開発者に「デベロッパーID」を発行します。この際には当然、本人確認と本人情報の登録が行われます。認証済みアプリでは、このデベロッパーIDが暗号化されて埋め込まれることになります。

 ただし、この段階でアプリの審査はありません。単に「身元が確かな人が作ったアプリ」という証明がつくだけです。でも、これでもセキュリティー向上には大きな価値が出るでしょう。身元がはっきりしているということは、マルウエア作成などの悪事を働くと、すぐにばれてアップルに登録されることになります。アップルに「不正なソフトを作ったデベロッパーである」ことが登録されると、デベロッパーIDは抹消され、「サインのないアプリ」と同じ扱いになります。

 Gatekeeperで新たに指定される「Mac App Storeおよび認証済みデベロッパー」のアプリだけを使う、という設定を行っておくことで、いままでに比べると「問題のあるソフトの流入」を防ぎやすくなるわけです。

 もちろん設定を変えれば、いままで通り「すべてのソフトを受け入れる」こともできますし、逆に「Mac App Storeのみ」とすることもできます。このあたりは、自身のセキュリティーポリシーに応じて扱うことになるでしょう。

 現在のところ、GatekeeperはMountain Lionのみのもので、他のプラットフォームでのアプリケーション開発および配布について、アップルは一切のコメントをしていません。しかし、仮にこの方針がさらに広がっていくことになれば、審査の厳しさと手間、そして開発やビジネスの自由度といった、面倒なジレンマにある程度の解決策を見いだすものになるかもしれません。

 Mountain Lionは、Lionに比べ手もiOSに近づいています。パソコンとしてのマックがどこにいくべきか、まだ議論はあるところでしょう。しかし、操作環境やアプリ配布環境について、アップルが「いままでのマックのままではいけない」と考え、改革をはじめている、ということだけは間違いないようです。

   ◇

OS X Mountain Lion先行告知(アップル) http://www.apple.com/jp/macosx/mountain-lion/

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プロフィール

斎藤幾郎(さいとう・いくお)

1969年東京都生まれ。主に初心者向けのデジタル記事を執筆。朝日新聞土曜版beの「てくの生活入門」に寄稿する傍ら、日経BP社のウェブサイト日経PC Onlineにて「サイトーの[独断]場」を連載中。近著に「パソコンで困ったときに開く本」(朝日新聞出版)、「すごく使える!超グーグル術」(ソフトバンククリエイティブ)などがある。

西田宗千佳(にしだ・むねちか)

1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは「電気かデータが流れるもの全般」。朝日新聞、アエラ(朝日新聞出版)、AV Watch(インプレス)などに寄稿。近著に「形なきモノを売る時代 タブレット・スマートフォンが変える勝ち組、負け組」(ビジネスファミ通)、「メイドインジャパンとiPad、どこが違う? 世界で勝てるデジタル家電」(朝日新書)がある。

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