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2012年3月22日
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斎藤・西田のデジタルトレンド・チェック

「メモリーカード内の写真を無線LANで渡す」2つの新製品(1/2ページ)

筆者 斎藤幾郎・西田宗千佳

写真:画像1:東芝の無線LAN搭載SDHCメモリーカード「FlashAir」SD―WL008G(実勢価格7000円)。容量は8GBのみ。SDHC対応機器で使える拡大画像1:東芝の無線LAN搭載SDHCメモリーカード「FlashAir」SD―WL008G(実勢価格7000円)。容量は8GBのみ。SDHC対応機器で使える〈「FlashAir SD―WL008G」を商品検索〉

写真:画像2:アイファイは機能や容量の違いで三種類ある。「Eye―Fi Mobile X2」(実勢価格7500円)は基本機能+容量8ギガバイトの製品。SDHC対応機器で使える拡大画像2:アイファイは機能や容量の違いで三種類ある。「Eye―Fi Mobile X2」(実勢価格7500円)は基本機能+容量8ギガバイトの製品。SDHC対応機器で使える〈「Eye―Fi Mobile X2」を商品検索〉

写真:画像3:フラッシュエアからiPhoneに写真を渡すには、まずiPhoneの無線LANでカメラ内のフラッシュエアに接続。次にiPhoneのブラウザー(Safari)で「http://flashair」にアクセスするとカード内のファイルを参照できる。そこで写真を選ぶと画面に表示されるので、それを手動で保存する。ちょっと不便拡大画像3:フラッシュエアからiPhoneに写真を渡すには、まずiPhoneの無線LANでカメラ内のフラッシュエアに接続。次にiPhoneのブラウザー(Safari)で「http://flashair」にアクセスするとカード内のファイルを参照できる。そこで写真を選ぶと画面に表示されるので、それを手動で保存する。ちょっと不便

写真:画像4:日立マクセルの無線LAN内蔵カードリーダー/ライター「AirStash」MAS―A02(実勢価格1万円)。価格は少し高めだ。USB接続のカードリーダーとしても使える画像4:日立マクセルの無線LAN内蔵カードリーダー/ライター「AirStash」MAS―A02(実勢価格1万円)。価格は少し高めだ。USB接続のカードリーダーとしても使える〈「AirStash MAS―A02」を商品検索〉

写真:画像5:エアスタッシュ専用アプリ「AirStash+」(iOS版)。無料で公開されている。ファイル転送の他、エアスタッシュの無線設定等も行える拡大画像5:エアスタッシュ専用アプリ「AirStash+」(iOS版)。無料で公開されている。ファイル転送の他、エアスタッシュの無線設定等も行える

 2月9日の本欄(急速に進む「デジカメのスマートフォン連携」)で、スマートフォンに直接写真を送れる、無線LAN機能搭載のデジタルカメラについて解説しました。今回は、そうした「無線LAN内蔵カメラ」がなくても同様のことができる新製品を二つ、紹介しましょう。「無線LAN機能を搭載したSDメモリーカード」と、「無線LAN機能を内蔵したカード・リーダー/ライター」です。(斎藤幾郎)

対応カメラ登場後に真価を発揮する「FlashAir」

 東芝は10日、無線LAN搭載SDHCメモリーカード「FlashAir(フラッシュエア)」(画像1)を発売しました。

 デジタルカメラからスマートフォンに写真を送る際、一番便利なのは、撮影した写真が入っているカードを抜き差しせずに済むこと。無線LAN内蔵デジタルカメラが登場したのも、そのためです。それでは、機能が無いデジタルカメラをどうするか。解答のひとつが、フラッシュエアのように、メモリーカードに無線LAN機能を内蔵して、「カメラ内のカードとスマートフォンで通信を行う」ものです。

 このタイプの製品としては、先の記事でも紹介したアイファイジャパンの「Eye−Fi(アイファイ)」(画像2)がありましたが、両者は製品コンセプトが異なります。

 先行するアイファイは、あらかじめカード内に情報を登録しておくことで、指定したパソコンやインターネットのサービス等に自動で写真を転送する機能が充実しています。カードからの転送先を自社で運営するネットサービスとし、そこから「送り先」を振り分けることでカード側の負担を軽減しました。スマートフォンには、このサービスを介さず直接通信を行う「ダイレクトモード」を利用して写真を転送します。

 一方、東芝のフラッシュエアにアイファイのような自動転送機能はありません。カード自体が、無線LANのアクセスポイント(親機)兼ファイルサーバーとして振る舞います。パソコンやスマートフォン等からは、ウェブブラウザーを使って「カードにアクセス」し、手動で写真をダウンロードします(画像3)。電源はカメラから供給するため、通信時にはカメラの電源を入れておく必要があります。

 フラッシュエアでは、今のところ写真を選んで表示してスマートフォンに保存する、という一連の操作をすべて手動で行わねばなりません。作業はちょっと面倒です。特に、複数の写真をまとめて一度に受信できないのは不便。シンプルなもので良いので、複数ファイルの転送が可能なスマートフォン用のアプリを用意して欲しかったというのが正直なところです。

 現状では使い勝手の悪いフラッシュエアですが、真価が発揮されるのは「フラッシュエア対応カメラ」が登場してからでしょう。実は、フラッシュエアは「カメラから制御」ができるようになっていて、カメラ側にプログラムが搭載されれば、カメラで選んだ写真をスマートフォンに送信したり、外部の無線LANアクセスポイント経由でネットサービスにアップロードしたりできるようになるのです。

 つまり、対応カメラでフラッシュエアを使えば、「無線LAN内蔵カメラ」のようになるのです。そうなれば、アイファイより柔軟性に富んだ使い方ができるようになるはずです。

 今のところ対応カメラの発売予定はありません。なにしろ、カードがまだ一種類しかありません。でも、フラッシュエアの「無線LAN内蔵SDメモリーカードをカメラから制御する機能」はSDカードの標準規格として議論中です。正式規格ができれば、メモリーカードとカメラの双方で、対応製品が出てくるのではないでしょうか。

 それまでは上の「サーバー機能」でしのぐことになりますが、もうちょっと使いやすくなって欲しいものです。

 メーカーサイトに動作確認済みのデジタルカメラやビデオカメラの一覧があるので、購入前に確認することをおすすめします。

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プロフィール

斎藤幾郎(さいとう・いくお)

1969年東京都生まれ。主に初心者向けのデジタル記事を執筆。朝日新聞土曜版beの「てくの生活入門」に寄稿する傍ら、日経BP社のウェブサイト日経PC Onlineにて「サイトーの[独断]場」を連載中。近著に「パソコンで困ったときに開く本」(朝日新聞出版)、「すごく使える!超グーグル術」(ソフトバンククリエイティブ)などがある。

西田宗千佳(にしだ・むねちか)

1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは「電気かデータが流れるもの全般」。朝日新聞、アエラ(朝日新聞出版)、AV Watch(インプレス)などに寄稿。近著に「形なきモノを売る時代 タブレット・スマートフォンが変える勝ち組、負け組」(ビジネスファミ通)、「メイドインジャパンとiPad、どこが違う? 世界で勝てるデジタル家電」(朝日新書)がある。

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