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2012年5月24日
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斎藤・西田のデジタルトレンド・チェック

スマートフォンの利用時間を延ばすUSBバッテリー

筆者 斎藤幾郎・西田宗千佳

写真:画像1:パナソニックのワイヤレス充電対応USBモバイル電源の中位機「QE―PL202」(手前、店頭価格約5500円)。白と黒の2種類がある。サイズは約70×64×24ミリ、約150グラムで、容量は5400mAh。出力用の端子は2つで、出力は最大1.5A(2端子合計)。内蔵バッテリーに充電する無接点充電パッドやACアダプターは別売り。単体ではUSBケーブルでパソコンなどから充電できる拡大画像1:パナソニックのワイヤレス充電対応USBモバイル電源の中位機「QE―PL202」(手前、店頭価格約5500円)。白と黒の2種類がある。サイズは約70×64×24ミリ、約150グラムで、容量は5400mAh。出力用の端子は2つで、出力は最大1.5A(2端子合計)。内蔵バッテリーに充電する無接点充電パッドやACアダプターは別売り。単体ではUSBケーブルでパソコンなどから充電できる〈「QE―PL202」を商品検索〉

写真:画像2:パナソニックの小型モデル「QE―QL102」(店頭価格約3500円)。ピンク、白、青の3色がある。サイズは約66×66×16ミリ、約58グラムで、容量は1430mAh。出力は一体型のマイクロUSBケーブルのみで、最大0.5A。内蔵バッテリーの充電は付属のUSBケーブルを使うほか、別売のACアダプターもある拡大画像2:パナソニックの小型モデル「QE―QL102」(店頭価格約3500円)。ピンク、白、青の3色がある。サイズは約66×66×16ミリ、約58グラムで、容量は1430mAh。出力は一体型のマイクロUSBケーブルのみで、最大0.5A。内蔵バッテリーの充電は付属のUSBケーブルを使うほか、別売のACアダプターもある〈「QE―QL102」を商品検索〉

写真:画像3:パナソニックの「QE―QL301」(上、店頭価格約1万円)。白と黒の2色がある。サイズは約108×68×24ミリ、約220グラムで、容量は10260mAh。サイズも容量もビッグサイズ。出力用のUSB端子は2つで、出力の最大は2A(2端子合計。ひとつの端子では1.5Aまで)。内蔵バッテリーを充電するためのACアダプターとUSBケーブルが付属する。本製品のみ6月28日発売拡大画像3:パナソニックの「QE―QL301」(上、店頭価格約1万円)。白と黒の2色がある。サイズは約108×68×24ミリ、約220グラムで、容量は10260mAh。サイズも容量もビッグサイズ。出力用のUSB端子は2つで、出力の最大は2A(2端子合計。ひとつの端子では1.5Aまで)。内蔵バッテリーを充電するためのACアダプターとUSBケーブルが付属する。本製品のみ6月28日発売〈「QE―QL301」を商品検索〉

写真:画像4:ソニーの手回し充電対応 ポータブルUSB電源「CP―A2LAKS」(店頭価格約8000円)。バッテリー部(USB出力部)のサイズは約58×84.5×26.4ミリ、約145グラムで、容量は4000mAh。出力用の端子は2つで、出力は最大1.5A(2端子合計)。手回し発電入力部のサイズは約58×92.1×48.2ミリ、約126グラム。1秒間に約2回転のペースで充電する。コンセントから充電するAC入力部(約58×56×21.5ミリ、約45グラム)も付属する拡大画像4:ソニーの手回し充電対応 ポータブルUSB電源「CP―A2LAKS」(店頭価格約8000円)。バッテリー部(USB出力部)のサイズは約58×84.5×26.4ミリ、約145グラムで、容量は4000mAh。出力用の端子は2つで、出力は最大1.5A(2端子合計)。手回し発電入力部のサイズは約58×92.1×48.2ミリ、約126グラム。1秒間に約2回転のペースで充電する。コンセントから充電するAC入力部(約58×56×21.5ミリ、約45グラム)も付属する〈「CP―A2LAKS」を商品検索〉

写真:画像5:ソニーのポータブルUSB電源(AC充電専用)「CP―A2LAS」(店頭価格約4500円)。AC入力部とバッテリー部(USB出力部)はCP―A2LAKSと同じ。手回し発電入力部がない拡大画像5:ソニーのポータブルUSB電源(AC充電専用)「CP―A2LAS」(店頭価格約4500円)。AC入力部とバッテリー部(USB出力部)はCP―A2LAKSと同じ。手回し発電入力部がない〈「CP―A2LAS」を商品検索〉

写真:画像6:CP―A2LAKSのバッテリー部。これだけで携帯端末などを充電できるので、これだけ持ち歩けばOK。コンパクトだが、USB端子が縦に2つ並ぶのでそれなりに厚みがある拡大画像6:CP―A2LAKSのバッテリー部。これだけで携帯端末などを充電できるので、これだけ持ち歩けばOK。コンパクトだが、USB端子が縦に2つ並ぶのでそれなりに厚みがある

スマートフォンは便利なツールですが、バッテリーの「もち」が短いと感じる人は多いようです。外出中のバッテリー切れは避けたいもの。ひとつの対策は、スマートフォンを使っていないときに継ぎ足して充電する、外付けのバッテリーを使うことです。5月末から6月にかけて、スマートフォンと電池のメーカーであるパナソニックとソニーから、個性的な製品が発売されます。(斎藤幾郎)

コンビニにも並び始めた

 現在発売されているスマートフォンの多くは、USB端子(マイクロUSB/ミニUSB)を使って充電します。電源アダプターを使うだけでなく、パソコンのUSB端子などにつないで充電することもできます。

 iPhoneなど専用端子を使う機種も、ケーブルの反対側がUSB端子になっていて、やはりUSBからの充電に対応しています。スマートフォン以外に、タブレット、ゲーム機、デジタルカメラなどにも、USBケーブルで充電できるものがあります。

 これらの機器は、USB端子がついた外付けバッテリーから電力を供給し、継ぎ足して充電できます。「USBバッテリー」などと呼びます。スマートフォンとは別に充電しておくことで、繰り返し使えます。スマートフォンのアクセサリーとして多くの企業が製品を販売しており、最近はコンビニエンスストアで見かけることも増えました。

「ワイヤレス」や「大容量」も揃えたパナソニック

 5月末、パナソニックは「USBモバイル電源」シリーズとして、機能やバッテリーの容量(蓄積できる電気の量)の違いで8つのUSBバッテリーを発売します。なかなかバリエーション豊富です。

 そのうち3製品(QE―PLシリーズ)は「ワイヤレス充電」に対応しています。違いはバッテリーの容量で、中間に位置する「QE―PL202」(画像1)はスマートフォンを約2回フル充電できるサイズです。

 ワイヤレス充電とは、「無接点充電パッド」という専用台の上に乗せるだけでコンセントから給電しバッテリーに充電できるものです。充電用の金属端子が露出しないため、無接点充電とも言います。充電パッド「QE―TM101」は別売ですが、QE―PLシリーズはワイヤレス充電の方式としてQi(チー)という規格に対応しており、Qi規格に対応した充電パッドであれば、他社製品も使えます。シャープやNECカシオ製のQi対応スマートフォンを持っているなら、スマートフォンとモバイル電源の両方をパッドに乗せて充電できるわけです。

 ちなみに、QE―PLシリーズからスマートフォンへの充電はワイヤレスではなく、USBケーブルを使います。USBバッテリーを使う場合、スマートフォンと接続するためのUSBケーブルを忘れないよう気をつけなくてはなりません。

 このケーブルをバッテリーと一体にしたのが「QE―QL102」(画像2)です。端子形状はマイクロUSBで、アンドロイド・スマートフォンの大半に充電可能です。丸みを帯びたデザインや、青やピンクの本体色が用意されていることなどから、女性ユーザーを意識した製品であるようです。携帯性を重視してか、バッテリー容量は少なめでスマートフォンへの充電は約0.6回分とコンパクトです。

 バッテリー容量で勝負するなら、約4回分もスマートフォンへ充電可能な「QE―QL301」(画像3)があります(6月28日発売)。スマートフォンだけでなく、ゲーム機やモバイルルーターなどUSB充電可能な機器を複数持ち歩いているなら、持っていて良いかも知れません。USB端子はふたつあり、2台の機器を同時に充電できます。その代わり、一般的なUSBバッテリーと比べ、かなり大柄です。

 なお、QE―QL102とQE―QL301はワイヤレス給電には対応していません。

ソニーは「手回し発電」による緊急充電に対応

 一方ソニーは、充電池ブランドである「サイクルエナジー」の一員として、単三型の充電池や充電器などの新製品と一緒に「手回し充電対応 ポータブルUSB電源 CP―A2LAKS」(画像4)と「ポータブルUSB電源(AC充電専用) CP―A2LAS」(画像5)を6月20日に発売します。

 これらは、外部の機器に充電するためのバッテリー部分(USB出力部)と、ポータブル電源自体に充電するための部分(AC入力部)が分割できるようになっています。普段はコンパクトなUSB出力部だけを持ち歩けば良いのです。(画像6)

 この分離構造をうまくいかしているのが「CP―A2LAKS」です。入力部に、標準である格納式の電源プラグだけでなく、ハンドルによる「手回し発電」のユニットも付属するのです。災害時用のラジオや懐中電灯ではよく見かける手回し発電ですが、USBバッテリーに使えるのは心強いかも知れません。

 もっとも、手回しで発電できる電力はあまり大きくありません。ソニーによると、USB出力部のバッテリーが空の状態から、通話もしくは画面をオンにした状態での待ち受けを1分できるだけの量を充電するには約3分の回転、ウェブブラウジングを1分間するためには約5分の回転が必要としています。緊急用ですね。

 また、手回し発電はUSB出力部への充電専用で、手回しで直接スマートフォンを充電できるわけではありません。ちょっと残念です。

 日常的に使えれば良いなら、AC入力部に電源プラグだけが付属する「CP―A2LAS」が良いでしょう。USB出力部とはどちらも共通で、一般的なスマートフォンに約2回の充電が可能です。

購入時は「容量」と「出力」をチェック

 USBバッテリーを購入する際には、チェックすべき点がふたつあります。「容量」と「出力」です。

 容量は、上で述べたように、バッテリーに蓄積しておける電力の量です。「mAh(ミリアンペア時)」と電圧であるボルト(V)の組み合わせで表記され、mAhの数字が大きいほどたくさん充電しておけることを意味します。つまり、スマートフォンにそれだけ多く充電できるのです(本文で記載した充電回数はメーカー発表のもの)。

 一方、出力はUSB端子からスマートフォン等へ電力を供給する際の強さ。電流のアンペア(A)で表します(電圧にも影響されますが、USBは5ボルト固定)。USBの規格だと電流の最大値は0.5A(アンペア)ですが、USBバッテリーのように充電専用の製品では、1〜1.5Aのものが多いようです(今回紹介した製品では、小型のQE―QL102のみ0.5A)。スマートフォンなどの充電にUSBを利用する機器は、充電時間を短縮できるように、規格以上の電流を受け付けられる設計になっていることが多いためです。

 アップルのiPhoneやiPadは、規格以上の電流で充電するのが前提の設計となっており、出力の低いUSBバッテリーだと充電に長い時間がかかったり、充電が行われなかったりする場合があります。対応を明記している、高出力のUSBバッテリーを選んだ方が安全です。

 残念ながら、今回紹介した製品はいずれも対応を明記していませんが、iPhoneは1Aで充電を行うのでQE―QL102以外ならおそらく大丈夫でしょう。iPadは2Aで充電するため、1.5Aの製品がギリギリ使えるかどうか、と予想されます。

   ◇

USBモバイル電源(パナソニック)製品情報 http://ctlg.panasonic.jp/product/lineup.do?pg=03&scd=00005977

手回し充電対応 ポータブルUSB電源 CP―A2LAKS(ソニー)製品情報 http://www.sony.jp/battery/products/CP-A2LAKS/

ポータブルUSB電源(AC充電専用) CP―A2LAS(ソニー)製品情報 http://www.sony.jp/battery/products/CP-A2LAS/

プロフィール

斎藤幾郎(さいとう・いくお)

1969年東京都生まれ。主に初心者向けのデジタル記事を執筆。朝日新聞土曜版beの「てくの生活入門」に寄稿する傍ら、日経BP社のウェブサイト日経PC Onlineにて「サイトーの[独断]場」を連載中。近著に「パソコンで困ったときに開く本」(朝日新聞出版)、「すごく使える!超グーグル術」(ソフトバンククリエイティブ)などがある。

西田宗千佳(にしだ・むねちか)

1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは「電気かデータが流れるもの全般」。朝日新聞、アエラ(朝日新聞出版)、AV Watch(インプレス)などに寄稿。近著に「形なきモノを売る時代 タブレット・スマートフォンが変える勝ち組、負け組」(エンターブレイン)、「メイドインジャパンとiPad、どこが違う? 世界で勝てるデジタル家電」(朝日新書)がある。

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