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2012年12月13日11時3分
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「おぼえず簡単に」写真整理 バッファローの「おもいでばこ」を使う

写真:写真1:バッファローの「おもいでばこ」PD-100S(実売価格2万2800円)。テレビにつなぎ、写真を簡単に整理するための機器だ。100Sは500GBのハードディスクを内蔵しているが、1TBのものを内蔵した「PD-100S-L」もある拡大写真1:バッファローの「おもいでばこ」PD-100S(実売価格2万2800円)。テレビにつなぎ、写真を簡単に整理するための機器だ。100Sは500GBのハードディスクを内蔵しているが、1TBのものを内蔵した「PD-100S-L」もある〈「おもいでばこ PD-100S」を商品検索〉

写真:写真2:SDカードを差し込み、本体正面の「とりこみ」ボタン(取り込み可能になると青く光る)を押せば、作業開始。バーが伸びて作業が終わるのを待つだけで、操作はほとんど不要(撮影:西田宗千佳)拡大写真2:SDカードを差し込み、本体正面の「とりこみ」ボタン(取り込み可能になると青く光る)を押せば、作業開始。バーが伸びて作業が終わるのを待つだけで、操作はほとんど不要(撮影:西田宗千佳)

写真:写真3:おもいでばこのリモコン(右)とUSB接続型無線LANアダプター。リモコンの使い方はごくごくシンプル。基本操作は、「十字キー」と中央の「決定」ボタン、「ホーム」ボタン」、「戻る」ボタン程度が使えればOK。「スライドショー」ボタンを押せば、写真がスライドショーになって自動的に切り替わる。USB接続型無線LANアダプターは、本体前面のUSBコネクターにつないで使う拡大写真3:おもいでばこのリモコン(右)とUSB接続型無線LANアダプター。リモコンの使い方はごくごくシンプル。基本操作は、「十字キー」と中央の「決定」ボタン、「ホーム」ボタン」、「戻る」ボタン程度が使えればOK。「スライドショー」ボタンを押せば、写真がスライドショーになって自動的に切り替わる。USB接続型無線LANアダプターは、本体前面のUSBコネクターにつないで使う

写真:写真4:起動すると表示される「ホーム」メニュー。アルバムなどを選べば、取り込んだ写真が表示される。右に出ているのは、取り込んだ写真の中からランダムに表示される「おもいで散策」。ここから、以前の思い出の写真を見つけることもあるだろう(撮影:西田宗千佳)拡大写真4:起動すると表示される「ホーム」メニュー。アルバムなどを選べば、取り込んだ写真が表示される。右に出ているのは、取り込んだ写真の中からランダムに表示される「おもいで散策」。ここから、以前の思い出の写真を見つけることもあるだろう(撮影:西田宗千佳)

写真:写真5:写真は、撮影日時の情報を使って自動整理される。「カレンダー」を選ぶと、日時に従って並んで表示される。写真は月ごとに横に並んでいるが、年間カレンダーや月間カレンダーのように表示することもできる(撮影:西田宗千佳)拡大写真5:写真は、撮影日時の情報を使って自動整理される。「カレンダー」を選ぶと、日時に従って並んで表示される。写真は月ごとに横に並んでいるが、年間カレンダーや月間カレンダーのように表示することもできる(撮影:西田宗千佳)

写真:写真6:写真を大きくして見ることも、もちろんできる。画面右に出ているのは、その写真を撮影した場所。GPS付きのカメラやスマートフォンで撮影した「位置情報付き写真」の場合、写真の右肩に「地球」マークが付く。おもいでばこをインターネットにつないであると、地図が表示される(撮影:西田宗千佳)拡大写真6:写真を大きくして見ることも、もちろんできる。画面右に出ているのは、その写真を撮影した場所。GPS付きのカメラやスマートフォンで撮影した「位置情報付き写真」の場合、写真の右肩に「地球」マークが付く。おもいでばこをインターネットにつないであると、地図が表示される(撮影:西田宗千佳)

写真:写真7:おもいでばこと連携するスマートフォン用アプリ「おもいでばこ」。iOS用とAndroid用があり、どちらも無料(写真はAndroid版、iOS版は近日公開予定)。リモコンの代わりになる他(左)、スマートフォンからおもいでばこに写真を転送することもできる(右)拡大写真7:おもいでばこと連携するスマートフォン用アプリ「おもいでばこ」。iOS用とAndroid用があり、どちらも無料(写真はAndroid版、iOS版は近日公開予定)。リモコンの代わりになる他(左)、スマートフォンからおもいでばこに写真を転送することもできる(右)

 デジカメが一般的になってから、「写真を撮る」という行為はずっと日常的なものになりました。でも他方で、写真をきちんと管理するのは面倒なものです。カメラや携帯電話の中に入りっぱなしで、きちんと整理していない……という人も多いのでは。パソコンを使うのが得意な人であればどうということはない作業でも、パソコンが苦手な人には敷居が高いもの。特に、フィルムのカメラがほとんどなくなってしまった今、「写真の整理」を気軽なものにするのは重要なことです。

 そこで今回紹介するのが、バッファローの「おもいでばこ PD-100S」という製品(写真1)。パソコンを使わず、テレビにつないで使う「写真整理用機器」です。この製品、どのくらい簡単なのでしょうか。(西田宗千佳)

「とりこみ」ボタンを押すだけで写真を整理、とにかくシンプル

 おもいでばこは、テレビにつないで使う「写真整理専用のコンピュータ」のようなものです。中にはハードディスク(PD-100Sの場合500GB)が入っていて、そこに写真を蓄積していきます。

 特徴の一つは、この「取り込み」作業が驚くほど簡単である、ということです。写真1を良く見てください。本体正面には、SDカードやUSBコネクターがあります。ここにデジカメで使ったSDカードを差し込んだり、カメラをUSBケーブルでつなぐと、右端にある「とりこみ」ボタンが青く光るので、次にはそれを押す。

 取り込みに必要な作業はこれだけでOKです。あとは、画面が変わるまで待つだけです(写真2)。

 簡単に見えますが、おもいでばこは、裏でけっこう様々な処理をしています。

 デジカメの画像の場合、画像は定められたフォルダーに入っているので問題ないのですが、パソコンからSDカードなどへコピーした写真はどうでしょう? こちらは、どのフォルダーに画像が入っているかまちまちなはずです。また、カメラで撮影した動画の場合、メーカーによって収納されているフォルダーの名前が違います。この辺りを自分で判断してコピーするのは意外と大変です。また、同じメモリーカードの中に「すでにおもいでばこにコピーした写真」が入っていたらどうなるのでしょう?

 おもいでばこの場合、この辺りのことは一切考える必要はありません。メモリーカードの中身を全部検索して必要な写真や動画を見つけ、さらに、重複した写真があった場合には取り込まない、といった作業を、利用者の手を煩わせずに行ってくれるのです。パソコン用の写真管理ソフトにも、同じような作業を行ってくれるものはあるのですが、こちらの方がずっと簡単です。

写真の整理は「撮影日時」で自動化、バックアップの自動化も可能

 そもそも、おもいでばこの操作は「シンプル」の一言。リモコンも十字ボタンと決定キー、それに文字入力用のテンキーだけ、という小さなものです(写真3)。しかも、写真に注釈などを入れないのであれば、テンキー部分を使う必要はありません。取り込んで写真を見るだけなら、2つか3つの作業を覚えるだけでOKです。

 デジカメで撮影した写真には、撮影日時などのデータが埋め込まれています。おもいでばこが整理に使うのはこの機能です。トップメニュー(写真4)の「カレンダー」を選べば、撮影日時情報を使い、写真がカレンダーのように「月ごと」(設定を変えて、日ごとに表示することもできます)に並びます(写真5)。ここまで、自分でなにかをする必要はありません。大きく見たい写真があったら、リモコンのカーソルを動かして写真を選び、「決定」を押すだけ。もし、その写真がGPS付きのカメラやスマートフォンなどで撮影したものだった場合、撮影場所が右の地図上に表示されます(写真6)。この地図表示機能は、おもいでばこをインターネットに接続した場合のみ有効になります。おもいでばこは、インターネットに接続することで、いくつかの付加機能を使えるようになっているのですが、それらはあくまで「付加機能」であり、インターネットに接続することは必須ではありません。

 これで、基本的な機能の説明は以上。簡単でしょう?

 ハードディスクを「写真箱」にし、写真を「日付」でシンプルに管理できるようにしたのが、おもいでばこの最大の特徴です。この種のことはパソコン用ソフトで一般的になってきているもので、機能として目新しいわけではありません。しかし、とにかくシンプルになっていて、技術的なことをほとんど知る必要がない、というのが新しい点です。

 おもいでばこに集めた写真は、日付ごとに勝手に整理されますが、別途自分でお気に入りの写真を集め「アルバム」を作って管理することもできます。また、そうした写真は、本体前面に差し込んだSDカードやUSBメモリーなどに「かきだし」機能を使ってコピーし、人に渡すこともできます。それらの機能も「写真を選んで『メニュー』ボタンを押して機能を呼び出す」だけで使えます。なにより、あくまで「付加機能」と位置づけられているので、別に使わなくてもいいのです。

「単純に使うなら、できる限り難しいことは覚えなくてもいい」という徹底した思想が、おもいでばこの良さと言えます。

 この特性は、「ITのことをよく知っている人が、そうでない人にプレゼントする」ことを想定して作られたものでしょう。そのことは、付加機能として用意されている「バックアップ」を見るとよくわかります。

 おもいでばこもハードディスクを使っている製品。ハードディスクは必ずいつか壊れます。そうすると、おもいでばこに貯めた写真は消えてしまいます。そのため、写真は「必ず別にバックアップする」ことが推奨されています。

 でも、バックアップ作業はわかりにくくて面倒なもの。そこでおもいでばこでは、別売のUSBハードディスク(一般的なものでかまいません)を背面のコネクターに差し込んでおくと、「おもいでばこの電源をオフにした時、自動的にバックアップ作業が行われる」仕組みが導入されています。火事や天変地異などでない限り、おもいでばこの中のハードディスクと、そこに繋がったバックアップ用ハードディスクが同時に壊れる可能性はきわめて低くなり、安心して使えます。最初にセッティング(といっても、ハードディスクをつなぐ程度ですが)をしてしまえば、後は日々、勝手にバックアップが行われるわけです。誰かがセッティングしてくれれば、後は安心して使えるわけで、良く出来た仕組みといえます。

 パソコンの使い方を教えることなく、シンプルにデジカメの写真を管理する方法として、おもいでばこは現状、他にあまり例のない「簡単さ」「安心感」を実現している、といっていいでしょう。

 他方で、おもいでばこにはちょっとした「動作のクセ」もあります。バックアップにも使われる「電源をオフにするときに色々な作業が行われる」という点だけは、IT機器をよく知らない人にちょっとわかりづらいかも知れません。

 おもいでばこで取り込まれた写真は、電源をオフした時に「最適化」(画像が劣化することなどはありません)が行われ、次回から素早く呼び出せるようになります。逆にいえば、取り込んだ直度に写真を見ようとすると、ちょっと「もっさり」した動作になります。ですが、遅いのは初回だけ、と思えば、そんなに問題ではないでしょう。最適化作業は、写真取り込み後の電源オフ時、必ず行われるものです。最適化作業中は本当に電源が切れるわけではなく、作業終了後に自動的に切れます。これにはそれなりの時間がかかります。500枚の写真を取り込んだ時には、20分程度もかかりました。要は放っておけばいいわけなので、わかっていればどうということもないのですが、電気を節約しようと、家電機器のコンセントをすぐに抜くクセがあるような人には、「つなぎっぱなしで使うように」と注意しておく必要があります。

新モデルでは無線LAN対応、スマホ連携でさらなる価値が

 おもいでばこは、2011年秋に初代モデルが発売されました。今回紹介する「PD-100S」は二世代目にあたります。違いは、「無線LANへの対応」です。

 PD-100Sには小さな「USB接続型無線LANアダプター」(写真3、左)が付属していて、本体前面のUSBコネクターにつなぐことで、無線LANに対応できます。テレビの周囲までLANを引っ張れない場合には、この機能が有効でしょう。ただしもちろん、無線LANを設定する手間が増えます。

 以前よりスマートフォンに対応していましたが、PD-100Sの発売に合わせて新しい「おもいでばこ」対応アプリ「おもいでばこ」が公開され(iOS版は近日公開予定)、機能はより豊かになりました。おもいでばこを家庭内LANにつないでおくと(有線でも無線でもかまいません)、アプリがリモコン代わりになります(写真7、左)。付属のリモコンより反応が良くて快適になるのですが、それだけでなく、スマホから入力した文字をおもいでばこの写真の「メモ」にできます。スマホであれば普段文字入力をしているでしょうから、付属リモコンでの文字入力より簡単で快適でしょう。

 また、スマホで撮影した写真をおもいでばこにコピーするためにも使います(写真7、右)。スマートフォンの写真を残しておきたい、というニーズは多いでしょうから、これはとても重要な機能です。また逆に、おもいでばこ内のお気に入りの写真をスマートフォンにコピーするにも、このアプリを使います。

 家庭内LANが必要であるため、難易度は若干上がります。しかし、スマートフォンをお使いならば、ぜひチャレンジしていただきたい使い方です。

   ◇

デジタルフォト・アルバム「おもいでばこ」(バッファロー)製品情報 http://omoidebako.jp/

おもいでばこ専用アプリ「おもいでばこ」(アンドロイド版) https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.buffalo.OmojectRemocon

プロフィール

斎藤幾郎(さいとう・いくお)

1969年東京都生まれ。主に初心者向けのデジタル記事を執筆。朝日新聞土曜版beの「てくの生活入門」に寄稿する傍ら、日経BP社のウェブサイト日経PC Onlineにて「サイトーの[独断]場」を連載中。近著に「パソコンで困ったときに開く本」(朝日新聞出版)、「すごく使える!超グーグル術」(ソフトバンククリエイティブ)などがある。

西田宗千佳(にしだ・むねちか)

1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは「電気かデータが流れるもの全般」。朝日新聞、アエラ(朝日新聞出版)、AV Watch(インプレス)などに寄稿。近著に「漂流するソニーのDNA プレイステーションで世界と戦った男たち」(講談社)、「スマートテレビ スマートフォン、タブレットの次の戦場」(アスキー・メディアワークス)、「リアルタイムレポート デジタル教科書のゆくえ」(TAC出版)がある。

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