現在位置:asahi.com>デジタル>日刊工業新聞ニュース> 記事 総合印刷大手3社、DPS事業を拡大2008年05月16日 総合印刷大手3社は、請求書や支払明細書のデータ入力や印刷、封入・封かん、配送、問い合わせ受け付けなどのコールセンター業務を受託する「データ・プリント・サービス(DPS)」事業を拡充する。大日本印刷は約7億円かけて蕨工場(埼玉県蕨市)内に新棟を建設した。共同印刷も川島工場(埼玉県川島町)内に16億円で新棟の建設を計画する。DPS最大手のトッパン・フォームズも20億円を投じて印刷機を購入する。金融商品取引法の施行で金融機関が顧客への通知業務を増やしたほか、情報漏えい対策として印刷会社に業務を一括発注するケースが増え、事業拡大の追い風になっている。
大日本印刷は、蕨工場内に延べ床面積約4100平方メートルの新棟を建設し、これまで事務所と生産スペースが混在していた既存棟を生産専用とした。3月に稼働し、生産能力が約30%向上。印刷機もここ数年、毎年10億円程度で購入しており、今年度も同額を計画。顧客企業から預かったデータを統計処理して傾向やニーズを分析するデータマイニングサービスも年内に始める予定だ。同社のDPS事業は08年3月期に前年度比15%の増収。09年3月期以降も「10%台の伸びが続く」(蟇田栄役員IPS事業部長)と見る。
トッパン・フォームズは08年3月期にDPS事業の売上高が前年度比10%増の715億円と、既存のビジネスフォーム印刷(請求書や明細書の枠やケイ線などフォーマットだけの印刷)の売上高を初めて上回った。「ここ数年二ケタ台の伸びを期待できる」(新田健二常務)としている。
共同印刷もDPS事業は08年3月期に前年度比14%の増収。09年3月期も同程度の伸びを見込み、川島工場内での設備増強に踏み切る。
これまでDPS事業はフォームを印刷した後、データを預かって印字し、封入・封かんするのが一般的だった。金融機関など顧客企業は1社に全工程を発注した方が管理の手間を省け、情報流出のリスクも小さくなる。そのため近年はデータ入力やコールセンター業務なども印刷会社に発注するようになっている。
印刷会社にとって、DPS事業に伴いフォーム印刷も増やせるため、用紙の値上がりや販価下落が進む中での事業拡大の決め手になっている。
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