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電機大手、08年3月期−当期益拡大

2008年05月16日

 電機大手各社の当期利益が拡大傾向にある。08年3月期連結決算で松下電器産業が22年ぶり、ソニーは10年ぶりに過去最高を更新。09年3月期も持ち分法適用会社の利益などが減るソニーを除き、7社が当期増益または黒字化する。本業が回復、構造改革や業界再編が進み、以前は極端に金額が乖離(かいり)していた営業利益と当期利益の差も縮小している。今後は利益の配分に各社の特徴が出そうだ。(9面に関連記事)

 09年3月期の設備投資は2社を除き増額。薄型ディスプレーや半導体では再編が進み、投資を継続する企業が集約されてきた。業界全般では負債圧縮の傾向は続いている。半導体に巨額投資する東芝も株主資本に対する有利子負債の比率(DEレシオ)は1倍以下を目標にする。

 株式市場では株主資本利益率(ROE)を向上させる観点で、負債の圧縮を好ましくないとする意見もある。松下電器産業は2010年3月期にROE10%の目標を掲げるが、既存事業の成長だけでは難しい。有利子負債から現預金を引いたネット資金は1兆円を超えており、「M&A(企業の合併・買収)に動くかが注目」(証券アナリスト)される。

 研究開発費は全社が増やす。ただ開発費の高止まりは収益の圧迫要因になるだけに、いかに効率よく事業収益に結びつけるかが重要になる。また「他社との違いを生み出す源泉が大量生産工場ではなく人になる」(国内電機幹部)傾向が強まる中、労働分配率の改善も焦点だ。

 今期、11年ぶりに増配するソニー。「増配しても資金計画に影響はない」(大根田伸行執行役最高財務責任者)ほど収益基盤に自信が持てるようになった。原材料高や円高など経営環境にリスクが高まる中でも、増配する企業が多い。業績目標の公表値以上に「強気」だとのメッセージが込められていると見るべきだろう。

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