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低価格モバイルPCを試す

2008年4月28日

図   ※クリックすると拡大します

 大手量販店で、台湾アスーステック社製のモバイルパソコン「Eee PC(イーピーシー)」が人気です。5万円以下という低価格が最大の魅力です。このほかにも、普段はあまり名前を耳にしないメーカーが、10万円以下の低価格モバイルパソコンを販売しています。今回は、代表的な三つの製品を実際に使ってみました。(ライター 斎藤幾郎)

■ネット中心の利用に向く

 これまでのモバイルパソコンは、高性能のノートパソコンをいかに小型化するかに力が注がれ、価格の高いものが主流でした。

 近年、無線LANの普及や携帯電話回線を利用したデータ通信の高速化により、外出先でウェブサービスやメールを中心にパソコンを利用するための環境が整ってきました。こうした用途にぴったりなのが、低価格なモバイルパソコンです。携帯電話や、パソコンに近い機能を備えたスマートフォンではパソコン用のウェブページを表示できないことがあります。「わざわざパソコンを持ち歩く」メリットがあるのです。

 10万円以下で買えるモバイルパソコンは、イーピーシーのほかに、CTOが販売する「CloudBook(クラウドブック)」、工人舎の「SA5SX12A」などがあります。

 いずれも、速度よりも価格の安さと消費電力の低さを優先したCPUを採用し、メモリーやハードディスクの容量を少なく、ディスプレーの解像度を低くするなど、かなり大胆に基本性能を抑えています。OS(基本ソフト)も、最新のウィンドウズ・ビスタでなく、XPホームです。その一方で、それぞれの製品が、無線LAN機能やウェブカメラ、ブルートゥースや、ペンで操作できるタッチパネルなど、プラスアルファの機能を備えています。

 イーピーシーとクラウドブックは、台湾メーカーが世界市場をターゲットに企画、製造しました(クラウドブックは米国企業の製品ですが、基本となる部分は台湾のVIA社が開発しています)。大量生産によるコスト減や人件費の安さも、低価格化の要因でしょう。国内メーカーである工人舎の製品も、台湾メーカーが製造しています。

■使いこなすには工夫が必要

 実際に使ってみると、普及価格帯のパソコンよりも全体的に動作が遅いですが、電子メールやウェブサービスの利用が中心なら、それほど気にせずに使えます。動画の編集は無理でも、インターネット配信動画の視聴や写真のアップロード、ブログの更新などは問題なくこなせます。バッテリー駆動時間も約4時間と、モバイルパソコンとしてはまずまずのレベルです。

 ただし、使いこなすには、ちょっとした工夫や慣れが必要です。例えば、ディスプレーの解像度が低いため、ソフトのウインドーを全画面表示にしても、狭い範囲しか表示できません。ウィンドウズの画面設定を調整したり、ソフトごとにツールバーの表示方法を変えたりして、表示される範囲を広げる必要があります。また、キーボードやタッチパッドが小さく、使いづらいかもしれません。

 最も安いのはイーピーシーですが、弱点もあります。ハードディスクの代わりに搭載しているフラッシュメモリードライブの容量がわずか4ギガバイトしかないことです。実際に使えるのは、そのうちの1・4ギガバイトほどなので、インストールできるソフトの数は限られます。

 ディスプレーの解像度やハードディスクの容量が気になる人には、SA5SX12Aがおすすめです。価格は少し高いですが、解像度が高く、ハードディスク容量も多いので、安心して使えます。

 価格と機能の両面で、イーピーシーとSA5SX12Aの中間に位置するのがクラウドブックですが、今月15日に、工人舎から同価格の新機種「SA5KX08AL」が発表されました。80ギガバイトのハードディスクを搭載し、バッテリー駆動時間は約5時間です。オフィス2007搭載モデル(7万9800円)もあり、強力なライバルとなりそうです。

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