現在位置:asahi.com>デジタル>てくの生活入門> 記事 テレビ録画の新ルール(上)2008年05月05日 デジタル放送のテレビ録画に関するルールが近く緩和される予定です。従来は録画後のコピーができなかったのが、通称「ダビング10(テン)」と呼ばれる新しい仕組みが導入され、10回までダビング可能になるためです。とはいえこの制度、きわめてわかりにくい点が多々あります。2回にわたって、その詳細を説明します。(ライター 西田宗千佳)
■デジタル放送の「ダビング10」 現在、デジタル放送の録画には「コピーワンス」という制限があります。簡単に言えば、録画した映像を他にコピーできない仕組み。海賊版対策ですが、制限が厳しすぎるといわれてきました。 地上デジタル放送対応DVDレコーダーでハードディスク(HDD)に録画した番組をDVDにダビングするとします。コピーワンスでは、DVDにダビングするとHDD内の映像は消去されます。 これを「ムーブ」(移動)と呼びます。映像が、あたかもHDDからDVDなどへ移動したように見えるからです。 ムーブで特にデメリットが大きいのがハイビジョン映像のダビングです。通常のDVDレコーダーで録画したハイビジョン放送をDVDにダビングすると、画質が劣化するうえ、元のハイビジョン録画が消えてしまいます(一部例外あり)。DVDからの孫コピーもできないので、ディスクが傷んで読み出せなくなったら、その映像はもう見られません。 このようにコピーワンスは制限が厳しい上に複雑で、消費者にとっていいところが一つもありません。そこで導入されるのが「ダビング10」。一番の違いは、名前通り10回分ダビングが可能になることです。といっても事情はやはり複雑です。 新ルール実施後、デジタル放送には「ダビング10対応」の識別情報が付加されます。HDDに録画すると、一緒に10回分の「デジタルダビング用チケット」がついてくると考えてください。 録画した映像を光学ディスクやメモリーカード、外付けHDDなどへダビングする時、デジタルデータとして渡されます。ダビングのたび、その「チケット」が1枚ずつ消費されます。減るのはチケットだけで、録画データは残ります。ここが、映像そのものがなくなるコピーワンスとの大きな違いです。 ■6月2日実施予定だが… 10回ダビングしてチケットがなくなると、HDD内の元映像も消えます。コピーワンスと同じ「ムーブ」になるわけです。つまり10回分のダビング(コピー9回、ムーブ1回)が可能ということです。デジタル放送向け著作権保護規格に対応したディスクが必要で、ダビングしたものからの孫コピーはできません。 VHSデッキや他のビデオレコーダーなどにアナログ接続してダビングした場合はチケットは減りませんが、孫コピーを作ることはやはりできません。 ダビング10の対象はHDD搭載の録画機器。DVDレコーダーのほか、パソコンやHDD内蔵テレビも含まれます。同じDVDレコーダーでも、光学ディスクに直接録画するタイプは対象外です。 販売済みの機器が対応するかどうかは、製造元に問い合わせる必要があります。パソコンは比較的新しい製品以外は、ほとんどが対応していないとみられます。また、新商品のすべてがダビング10対応というわけではありません。 実施日は今のところ6月2日の予定で、技術的検証はほぼ終了しています。対応予定機器は同日以降、内蔵ソフトウエアを更新してダビング10対応になります。 内蔵ソフトの更新は、インターネットや放送を介して7月末くらいまでの間に順次、行われます。つまり実際に録画した映像が10回ダビング可能になるのは、録画に使っている機器が更新された後になります。 しかし放送番組の著作権保有者、機器メーカー、放送事業者などの間の調整次第では、この日に実施されない可能性もあります。 このように複雑なダビング10、次回も続けて説明します。 この記事の関連情報注目アイテムPick UP - デジタルな生活を応援!asahi.com SHOPPING
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