現在位置:
  1. asahi.com
  2. ライフ
  3. デジタル
  4. てくの生活入門
  5. 記事

高画質一眼レフ値ごろに

2008年12月1日

写真拡大  

 いまカメラ好きの間で熱い注目を集めているのが、画質にすぐれるフルサイズ撮像素子を搭載した一眼レフデジタルカメラ。プロレベルの画質の製品が30万円前後で入手できるようになってきました。フルサイズ撮像素子の大きさは35ミリ判フィルムと同じで、通常のデジカメよりはるかに高画質です。安いものではありませんが、性能を見比べるだけでも、楽しいものがあります。

■35ミリ判と同じフルサイズ

 デジタルカメラでは、光を電気信号に変えるCMOSやCCDなどと呼ばれる電子部品をフィルムの代わりに使います。これらは撮像素子と呼ばれ、光を感じる細かいセンサーの集まりで構成されています。個々のセンサーが感じ取った光を点として集め、全体として写真になります。1200万画素とか2000万画素などというのはこの点の数で、画素数が多いほど、細かく写せる目安になります。

 一般的なコンパクトデジカメの撮像素子の大きさは1/2.5型や1/1.8型などと呼ばれます。大きい方の1/1.8型でも約7.2×5.3ミリと、小指のつめほどもありません。

 より上級機に当たるデジタル一眼レフは、多くがAPS―Cサイズの撮像素子を採用しています。大きさは約24×16ミリで、普通の1/1.8型の約10倍の面積があります。同じ画素数なら1画素当たりの大きさも同じように差があります。

 デジカメは長い間、画素数の競争が盛んでしたが、一つひとつの画素の大きさも画質を左右する重要な要素です。画素が大きいと光を多く取り込めるため、感度を上げてもノイズが少なくてすむ利点があります。同じ画素数でも、コンパクトデジカメより一眼レフデジカメのほうが画質がいいとされる理由の一つです。また撮像素子が大きいと、コンパクトデジカメでは難しい、背景を大きくぼかした味のある写真も撮りやすくなります。

 フルサイズのデジタル一眼レフでは、35ミリ判のフィルムと同じ36×24ミリの撮像素子が使われています。面積比でAPS―Cサイズの2.25倍。同じ画素数のコンパクトデジカメと比べて画素を大きくできるので、画質面でも有利です。

 ただし撮像素子が大きい分、値段が高くなるうえ、シャッターやミラー、ファインダーのプリズムなどの部品も大きくなるため、全体として高価で大きくなってしまう欠点もあります。

■大手メーカー相次ぎ進出

 フルサイズ撮像素子を搭載したデジタル一眼レフはしばらくキヤノンの独走状態で、プロ用フラッグシップのEOS(イオス)―1Ds系と、ハイアマチュア向けのEOS5Dがありました。特にEOS5Dは30万円前後と安く、プロカメラマンにも人気でした。11月末発売の後継機EOS5DマークIIは約2110万画素、フルハイビジョン動画撮影機能もあります。

 この1年ほどの間に、キヤノン以外の大手メーカーも価格のこなれたフルサイズ一眼レフに進出してきました。ニコンはAPS―Cサイズを搭載したデジタル一眼レフを展開していましたが、昨年11月にフルサイズ機のD3を初めて発売。画素数は約1210万とおとなしめですが、ISO25600相当という超高感度撮影が可能。ISO6400で撮ってもノイズの少ない写真になります。

 ソニーのフルサイズ機はα900で、このクラスでは最高の約2460万画素の撮像素子を搭載しています。一眼レフの要であるファインダーは非常に見やすく、撮像素子を動かす方式の手ブレ補正機構なので、どんなレンズでも手ブレ補正が利用できます。

 すでにデジタル一眼レフを持っている人は、利用しているレンズが使えない可能性があるので注意が必要です。APS―Cサイズのデジタル一眼レフ用レンズは、小さな撮像素子用に作られているので、フルサイズで使うと画面の周辺が真っ暗になってしまいます。

 逆に35ミリ判のフィルムカメラ用のレンズが利用できるので、フィルム時代のレンズを多く持っている人にはうってつけでしょう。(ライター 猪狩友則)

検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内