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「幻のトンボ」目を凝らして 三重・伊勢で観察会

2011年7月3日0時51分

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 絶滅の恐れがあるヒヌマイトトンボの観察会が2日、三重県伊勢市大湊町の下水処理施設・県宮川浄化センターであった。体長約3センチのか細い「幻のトンボ」。参加者らはヨシが生い茂る湿地で、水面に近い茎に止まってじっとしている個体を目を凝らして探した。

 約40人の参加者に生態などを説明した筑波大大学院の渡辺守教授によると、国内の生息地は35カ所ほど。ただ、3月に起きた東日本大震災による津波の影響で、最北端だった福島県内の生息地は壊滅した可能性があるという。

 ヒヌマイトトンボは1971年、茨城県・涸沼(ひぬま)で新種として発見され、環境省の絶滅危惧1類に指定されている。国内に200種ほどいるトンボの中でも、海水と淡水が混じる汽水域に生息するのは、このトンボを含め2種ぐらいという貴重なトンボだ。

 センターの敷地内では98年、建設に伴う環境影響調査などで確認。約500平方メートルの生息地を残し、隣の水田跡にヨシを植えるなどして新たな生息環境を作り出し、保護に努めている。

 渡辺教授は「護岸工事などの開発に伴ってヨシの群生地がつぶされてきたことで、ヒヌマイトトンボの生息地が減ってきた」などと指摘した。(中村尚徳)

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