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登山コース上に勝手に矢印 迷うハイカー続出 六甲山系

2009年6月11日19時7分

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 兵庫県芦屋市付近の六甲山系の登山コースで、道しるべに従っているはずなのに、いつの間にか山中に迷い込むハイカーが増えている。ごく一部の登山者が勝手に山道わきの岩や石に、矢印などの目印をつけているためだ。赤や緑の塗料が100カ所近くに吹き付けられており、地元の登山会のメンバーらはカンカンに怒っている。

 スプレーの目印があるのは、芦屋市の高座の滝や荒地(あれち)山(549メートル)、同市と神戸市とにまたがる岩場「ロックガーデン」の周辺。都会の近くでありながら本格的な山の雰囲気が味わえることから、山歩きコースとして人気が高い場所だ。瀬戸内海国立公園の一部でもある。

 4月下旬、この周辺の樹木や岩などに赤や緑、黒の油性塗料で文字や矢印などが書かれているのがみつかった。同じころ、芦屋市内の登山家が山に入った時、ちょうどスプレーを吹き付けていた人を発見した。神戸市内の男性(77)で、「迷いやすいので自分の好きなコースの多くの場所に印を付けた。反省している」と謝罪したという。

 男性が目印を吹き付けたあたりの山は、芦屋市の打出芦屋財産区が所有している。市はできるだけ環境に害を与えない薬品で消すことを検討しているが、完全に元通りにするのは難しいという。

 目印のせいで道に迷うハイカーも増えている。芦屋市で活動しているアウトドアインストラクターの大釜一典さん(26)は、4月だけで2人から「助けて」と携帯電話で救助を求められた。以前、一緒に登ったハイカーで、2人とも目印に従って歩いているうちに登山道を外れたという。大釜さんの知り合いの登山仲間にも、6月中旬までの2カ月弱で同じような救助要請が6件あったという。

 大釜さんによると、もともとロックガーデンや荒地山周辺は登山のベテランでも迷いやすい場所として知られている。岩がむき出しで人が通るのがやっとという険しい所が多く、分かれ道もたくさんあるという。

 「迷わないように」と、地元の登山家らでつくる芦屋登山会は3月下旬、荒地山周辺に木製の道しるべや案内板を設置したばかりだったが、塗料はその上にも吹き付けられていた。同会の相塲勉会長(72)は「危険なだけでなくせっかくの景観も台無し。常識外れの人の行為でみんなが迷惑している」と憤り、「赤や緑などの塗料の目印には気をつけて」と注意を呼びかけている。(大西史恭)

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