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おにぎり・焼きちくわ・茶…住民らが救いの手 北陸大雪

2011年2月1日7時59分

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写真大雪のため国道8号で足止めされたトラック運転手に、炊き出しのおにぎりと飲料水を手渡す敦賀市職員=31日午後1時2分、福井県敦賀市泉、高橋孝二撮影

 日本海側でこの冬相次いだドカ雪が、今度は福井県内をおそった。30日夜からJR線や国道がストップし、ドライバーや出張中の会社員らを直撃。列車や車に閉じこめられた人も多数いたが、自治体や周辺住民が炊き出しなどで支援の手を差し伸べた。

 北進すれば新潟市までつながる北陸の「大動脈」・国道8号は、福井県敦賀市―越前市間で一時車約150台が立ち往生した。日中は激しい雪で視界が狭まったが、夜には粉雪に変わった。

 「昨夜ご飯を食べた後、何も口にしていない。ありがたい」。岐阜県大垣市のトラック運転手松下泰治さん(42)は31日昼、敦賀市職員が差し入れたおにぎりをほおばった。富山県へ荷物を運ぶ途中、30日夜から動けなくなった。敦賀市は31日午前、運転手らに炊き出しのおにぎり配布を決め、防災用の備蓄米で1200人分のおにぎりを作った。

 支援の輪は民間にも広がった。かまぼこ製造会社「小牧」(敦賀市)は、焼きちくわ900本を、昆布加工・卸売会社「ヤマトタカハシ」(同市)は、昆布を巻いたおにぎり60パックをそれぞれ運転手に配った。同社の高橋一夫社長は「雪で車に閉じ込められたときの苦労、怖さは分かる。少しでも元気づけたかった」と話した。

 昨年末に福島県の雪害で立ち往生し、今回の大雪にも巻き込まれた人がいた。福島県桑折町の運転手松浦順一さん(32)は30日朝9時に同県内の会社を出発し、31日未明には北陸自動車道武生インターを降りた。しかし、12時間余りで300メートルほどしか進めなかった。「2度も巻き込まれるなんて、宝くじに当たるくらいの確率。北陸は除雪がしっかりしているから大丈夫だと思っていたが……」

 国土交通省は、鳥取県や福島県の直轄国道で年末年始に多数の車が立ち往生したことを踏まえ、直轄国道を早めに通行止めにするよう方針転換している。福井河川国道事務所は31日午前1時半、国道8号の福井県敦賀市田結―越前市塚原の間を通行止めにした。

 鉄道も大きく乱れた。南越前町のJR北陸線今庄駅構内では、大阪発金沢行き特急サンダーバード37号と富山発大阪行き同40号がそれぞれ動けなくなり、計730人を乗せたまま31日朝を迎えた。早朝に雪かきをしていた駅付近の住民らは、列車内で一夜を明かした乗客から「食べるものがほしい」と頼まれた。

 近くに住む北川都さん(74)は茶を沸かし、駅まで何度も運んだ。住民有志でおにぎりの炊き出しも始め、約800個を届けた。差し入れを受け取った乗客の会社員榊正明さん(45)=大阪市=は「気持ちがうれしい、ありがたい」と話した。

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