現在位置:
  1. asahi.com
  2. 環境
  3. 記事

間伐材割りばし、東北にも 阪神支援で生まれた徳島産

2011年6月25日0時32分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 阪神大震災の支援をきっかけに徳島県西部の三好地域で生まれ、全国の3割の大学生協で使われるまでになった間伐材の割りばしがある。3月11日の東日本大震災を受け、この割りばしを「今度は東北に広げよう」と被災地に届ける取り組みが始まった。

 「私たちも応援します。助け合おう!日本」と白地の袋に緑の字で書かれた割りばし。2001年から地元の製材所から仕入れた間伐材を材料に割りばしを製造している三好市池田町州津の通所授産施設「セルプ箸蔵」(社会福祉法人池田博愛会)で、知的障害のある人たち40人が5月から生協向けの商品とは別に作り始め、これまでに1万膳を仕上げた。最終的には10万膳を作る計画だ。

 避難所で炊き出しをする際に使い捨ての割りばしが重宝されるのでは――。こう考えた三好市の林業団体「吉野川(三好)流域林業活性化センター」が施設側に話を持ちかけた。1膳3円前後の費用は、同センターや山林保護に取り組むNPO法人「樹恩ネットワーク」(本部東京)、県職員労働組合三好支部・吉野川支部が共同で賄う。

 この間伐材割りばしのきっかけは、1995年の阪神大震災にさかのぼる。

 当時、下宿先を失った学生のため、同センターなど三好地域の林業関係者が、全国大学生活協同組合連合会の要請をもとに仮設住宅58棟を提供した。その後の大学生協と三好地域の交流の中で、山を守るための間伐材利用への関心が高まり、98年に森林組合が生協用の割りばし作りを始め、その後、セルプ箸蔵が製造を引き継いだ。

 現在、樹恩ネットワークを通じて、全国に225ある大学生協のうち、首都圏を中心に68生協でこの割りばしが使われている。

 センター職員の合田歩美さん(38)は「阪神大震災から始まったこのつながりを、ぜひ東北へ広げたい」と話す。「役に立てるのがうれしい」とセルプ箸蔵の利用者の女性(56)も笑顔で作業に当たっている。施設の担当係長の峰本修司さん(37)は「利用者は震災のニュースを話題にし、被災地のことを気にかけていた。作業のやりがいが増していると思う」と語る。

 公共団体から支援要請があり次第、まとめて発送する予定だが、被災者の個別の依頼にも応じる。問い合わせは吉野川(三好)流域林業活性化センター(0883・72・5260)へ。(東孝司)

検索フォーム


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介