沖縄電力が経営計画に初めて原子力発電についての方針を盛り込んだ。16日に発表した計画の安定供給の取り組みのひとつとして「小型原子力発電の導入可能性の研究」との文言を掲げた。沖電は全国10電力で唯一原発を持たず、電源のほぼ全部を火力に頼るため、燃料高騰の影響を受けやすい。「安定的な電源確保や二酸化炭素(CO2)排出削減のため」として、将来の導入の可否を探る。
沖電は供給区域が沖縄県のみで需要規模が小さく、県民の反核感情も強い。08年度実績の電源構成比は石炭火力が78%、石油火力が21%、風力や太陽光が1%だった。経営計画は17年度までの電力需要や二酸化炭素の削減目標を想定し、現状では「費用増加に対するリスクが高まっている」と述べている。
沖電の料金は、昨夏高騰した燃料価格を反映した今年1〜3月のモデル家庭で全国最高の8242円に達した。
沖電は03年から日本原子力発電(東京)に技術者1人を出向させて情報収集を続けてきた。沖縄県は人口が当面増加すると予測されているものの、送電線がつながっていない離島が多く、原子力のスケールメリットが働くかは不透明だ。(渡辺淳基)