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片脚のないカエル、大量に発見 原因究明中 北九州

2010年6月19日12時33分

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写真後ろ脚の片方が欠損したツチガエル(北九州市提供)

 北九州市を流れる板櫃(いたびつ)川沿いの親水広場「水辺の楽校(がっこう)」(同市八幡東区高見)で、片脚のないカエルが大量に見つかっていたことがわかった。市は現場の水と泥を採取して成分を分析しており、来月には専門家による検討委員会を設け、原因を究明する。原因がわかるまでの間、住民の広場への立ち入りは禁止する。

 市によると、6月9日に市民から「片脚のないカエルを見つけた」と連絡があった。11日に現場を調査したところ、7匹捕まえたツチガエルのうち1匹の後ろ脚の片方がなかったという。市立自然史・歴史博物館にも別の市民から情報提供があり、5月半ばに同じ場所で90匹のツチガエルを捕まえたところ、45匹の後ろ脚の片方が同様に欠けていた。欠損部はむき出しではなく、すべて皮膚で覆われていたという。

 市は、現場付近の水質調査を定期的に実施しているが、今年3月までの調査では異常はなかったという。水は市の環境科学研究所、泥は北九州市立大で調査中で、今月末に分析結果が出る予定。市は現場付近でカニや魚を採取したが、異常はなかったという。

 片脚が欠けていたのは、すべてツチガエルの子どもで、体長約2〜3センチ(脚を除く)。ツチガエルは国内のほぼ全域に生息しており、夏から秋にかけて産卵し、オタマジャクシの状態で越冬するのが特徴。成体になると体長約6センチまで成長するというが、今回は成体はまだ捕まえられていないため、脚を欠損したものがいるかどうか不明。

 九州大名誉教授の小野勇一さん(動物生態学)によると、脚が欠損したカエルは世界各地で確認されており、原因として寄生虫や他の虫に食べられるケースが多く、化学物質や放射線が影響したり、遺伝子異常で発現したりするケースもあるという。90匹のうち45匹が奇形という発現率は非常に高いといい、小野さんは「珍妙な例。卵から変態するまでの間に外因で欠損したのでは」とみている。

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