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奄美のハブ捕獲急増 長梅雨のせい?湿気で活動活発化か

2010年8月8日17時1分

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写真捕らえられたハブ。鋭い牙から毒がしたたり落ちる=奄美大島

 鹿児島県の奄美大島と徳之島で捕獲されるハブが急増している。「異常発生か」と不安がる島民もいるが、専門家は、観測史上最長となった今年の梅雨が、湿気を好むハブの活動を活発化させたとみている。

 県と地元自治体はハブにかまれる被害を抑えようと、1954年度から島民らが捕獲したハブを買い上げている。県大島支庁によると、5月の買い上げ数は3632匹で、昨年同月の1810匹の約2倍。6月は6958匹で昨年同月の3795匹の約1.8倍。7月も前年を上回る勢いで、奄美大島だけで3490匹と、昨年度の2倍近くが持ち込まれた。同支庁ハブ対策専門員の中島義光さんは「9年間この仕事をしているが、こんなにハブが多く持ち込まれたのは初めてだ」と驚く。

 買い上げ価格は2005年度から1匹4千円。ここ5年の買い上げ数は年2万匹前後だが、今年度はそれを上回る勢いだという。

 ハブに詳しい東京大医科学研究所付属奄美病害動物研究施設の服部正策准教授は「雨がずっと降り続き、ハブの活動に良い環境が整っていたためでは」と分析。5月上旬に梅雨入りした奄美地方の梅雨明けは観測史上最も遅い7月15日。梅雨期間は観測史上最長の70日だった。

 県のハブ対策推進協議会によると、ハブは気温18〜27度、湿度70〜80%の夜や朝方に最も活発になる。服部准教授は「ハブは急激に増える生き物ではない。活動が活発化して人間と遭遇する機会が増えたと考えるべきだ」とした上で、「ハブが見つけやすくなり、これまでハブ捕りをしたことのない人も捕るようになったことも背景にあるのでは」と付け加えた。

 ハブにかまれる人も、4月までは月1〜4人だったが、5月は17人、6月も12人と前年同月の2〜3倍に増えた。血清が普及した現在、まず死者は出ないというが、奄美大島では自宅で寝ていてかまれた人もいたという。

 ハブは気温が30度以上になると活動が鈍り、直射日光を避け草木の陰にいることが多い。県大島支庁の担当者は「ハブを常に意識して生活することが大切。観光客もむやみに草むらには入らないようにしてほしい」と注意を促している。(斎藤徹)

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