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コンビニ深夜規制、10自治体が「検討」 業界は反発

2008年6月30日2時59分

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 コンビニエンスストアの深夜営業の規制や自粛要請を検討する自治体が相次いでいる。朝日新聞が47都道府県と17政令指定都市に聞いたところ、10自治体が検討中か検討予定であることが分かった。地球温暖化対策などをアピールする狙いだが、「年中無休・24時間営業」を基本とする業界は強く反発している。

 すでに検討しているのは埼玉県、東京都、神奈川県、長野県、愛知県、京都市。検討する予定なのは群馬県、京都府、横浜市、浜松市。

 24時間営業業種はコンビニ以外にもスーパー、外食チェーン、ガソリンスタンド、レンタルビデオなど多岐にわたる。こうした業種に規制論議が広がる可能性もある。

 7月の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)もあり、温暖化への関心が高まる中で、自治体も政策を競い合い始めた。今回の規制論議の口火を切った自治体の一つである京都市は5月、政府が募集する「環境モデル都市」の応募計画に「コンビニ深夜営業の見直しや自動販売機の規制」を明記。7月にコンビニも交えた「市民会議」を設け、早ければ来年度から深夜営業の自粛を求める。

 埼玉県は「地球温暖化対策の検討に関する専門委員会」に今月16日示した素案で、コンビニの24時間営業自粛要請を明記。神奈川県の松沢成文知事も17日の記者会見で「(深夜営業の見直しは)青少年非行防止にもつながる」と述べた。

 規制派は、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出量を減らす直接的な効果より、生活スタイルの変革といった理念を重視するが、自治体にも温度差がある。山梨県の横内正明知事は24日の記者会見で「田舎の場合は、コンビニはかなり公共的な役割を果たしている」と指摘。規制についても「考えていない」と述べた。

 日本フランチャイズチェーン協会加盟のコンビニ12社の店舗数は約4万2千店で、約4万店が24時間営業だ。06年度のCO2排出量は267万トンで、国内全体の0.2%。同協会は「コンビニだけ規制するのは不公平。16時間営業に短縮しても、国内全体から見たCO2排出量の削減効果は0.009%程度にとどまる」と反発している。

 コンビニ、配送、弁当工場などで働く人は、同協会推定で約130万人。営業時間が短くなれば、雇用にも影響を与える。ローソンの新浪剛史社長は「コンビニの仕事で生活している人の意見も聞くのが基本」と強調する。

 人手不足などからオーナーが深夜営業で過酷な仕事を強いられている店では「24時間営業をやめたい」との声もあるが、収益減につながるため、やめづらい面もある。

 欧米では、同様の規制論議は目立たない。ドイツは06年、労働者を守るために日曜・祝日や深夜の小売店営業を制限する「閉店法」による規制をむしろ緩和している。

 内閣府の世論調査では、コンビニなどの24時間営業店を深夜から早朝にかけて「頻繁(1〜2日に1回以上)」または「時々(月に1〜2回程度)」使うと答えた人の割合は計27%だった。(山岸一生、伊藤裕香子)

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