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EU、域内発着航空機にCO2排出削減義務 12年以降

2008年7月5日21時58分

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 欧州連合(EU)は気候変動対策として、域内を離着陸するすべてのフライトに12年から二酸化炭素(CO2)排出量の排出枠を設けて削減義務を課す方針を決めた。開始時期や削減の度合いについて調整を続けてきた加盟国と欧州議会が基本合意し、8日に欧州議会が議決する。EU以外の航空会社の路線も対象にする。

 これまで航空分野は国際的にもEU域内でも、温暖化対策で具体的な対策を求められていなかった。航空会社は今後、排出量の少ない機種への変更、エネルギー効率のよい運航方法などを迫られる。燃料高騰に苦しむ航空各社への影響は大きそうだ。

 EUによると、排出するCO2の上限は、04〜06年の航空各社の排出量を基準値として、12年はその97%(3%を削減)、13年以降は95%(5%を削減)。上限を上回る場合、その分の排出枠を購入する「排出量取引」で埋め合わせなければならない。ルールを守らなければ制裁金の対象になり、悪質な場合、航空会社が拠点を置く政府から航行禁止などの措置を受けることもありうる。

 欧州委は新制度が間接的に航空運賃に影響を与えるとみており、例えば欧州―ニューヨーク往復で8〜40ユーロ(1300〜6700円)程度の値上がりになると試算している。

 航空分野の排出削減をめぐっては、国連の国際民間航空機関(ICAO)が約10年間議論してきたが、具体化していない。EUはまず独自に始めて国際的にも広げたい意向で、水面下で米国、日本に協調を呼びかけている。

 ただし米国は拘束力のある排出規制そのものに否定的。在ブリュッセルの米政府関係者は「そもそも相手国の同意なく国際線にEUのルールを適用できるのか。ICAOでの交渉を優先するべきだ」と話す。日本も同様の立場だ。

 また、航空会社側からは「基準値の04〜06年以前に排出量が少ない機種に入れ替えたなど対策が早かった場合には劇的な削減が望めない」などと、EUの方法に対する不満が出ている。(ブリュッセル=井田香奈子)

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