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トキ10羽、佐渡島で試験放鳥 27年ぶり日本の空に

2008年9月25日10時51分

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写真放鳥されるトキ=25日午前10時33分、新潟県佐渡市、小林正明撮影

写真放鳥され、佐渡の空を舞うトキ。羽には個体識別のため、一羽一羽違う場所に付着させた塗料が見える=25日午前、新潟県佐渡市、小林正明撮影

写真放鳥後、刈り取られた田んぼに舞い降りたトキ。衛星で追跡する送信器のアンテナが背中に見える=25日午後、新潟県佐渡市、小林正明撮影

 国の特別天然記念物トキの試験放鳥が25日、新潟県・佐渡島であり、中国産のつがいを使って人工繁殖されたオス、メス5羽ずつの計10羽が空に放たれた。乱獲と開発で絶滅したトキが、野生に戻るのは27年ぶり。木箱から飛び立った10羽は、「朱鷺(とき)色」と呼ばれる薄桃色の翼を優雅に羽ばたかせた。

 午前10時半、佐渡トキ保護センター近くの水田に設けられた式典会場。臨席した秋篠宮ご夫妻はじめ、島内でトキ保護活動に携わった人たちや地元小学生らがテープを切ると、10個の木箱のふたが開いた。最初に2羽が、さらに8羽が薄曇りの空へと飛び立った。

 「飛んだ、飛んだ」「あれが朱鷺色か。なんだか夢みたい」。集まった1500人の島民から歓声やため息が聞こえた。

 かつて日本各地に生息していたトキは明治以降、乱獲や開発で激減した。国は81年、島内に残っていた最後の5羽を捕獲し、人工繁殖に取り組んだが失敗。03年、メスの「キン」が死んで日本産は絶滅した。

 センターは中国から贈られたトキを人工繁殖させ、100羽を超えた今年、初めての放鳥に踏み切った。10羽の行動を人工衛星による全地球測位システム(GPS)や目視で追跡し、データを今後の本格的な野生復帰に生かす。(高橋淳)

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