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満開ソメイヨシノ、幻になる?温暖化進行の40年後予測

2008年11月14日15時1分

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 あと40年もすると、関東や九州の太平洋沿岸などでは満開の桜が見られなくなるかもしれない。温暖化が進めば、ソメイヨシノが開花しない地域が出るという予測結果を、九州大の伊藤久徳教授(気象学)らがまとめた。19日から仙台市である日本気象学会で発表する。

 ソメイヨシノは、夏にできた花芽の成長が、いったん止まる。だが、冬に5度前後の低温に一定期間さらされると再び成長が進み、春先の気温上昇に伴って開花する。十分低温にさらされないと、きちんと成長できなくなる。

 気象庁は、日本の気温は2100年までに2〜3度上昇すると見積もる。伊藤教授らは、温暖化がこのペースで進んだ場合、ソメイヨシノの平均開花日がどうなるのかを、2032〜2050年と2082〜2100年の、それぞれ19年間について予測した。各地の過去の開花日や気温の観測データも考慮した。

 すると、開花は東北地方でいまより2〜3週間早まる一方、九州などの温暖な地方では逆に1〜2週間遅くなり、開花しない場所も出てきた。

 2050年までには鹿児島県の西部や種子島で開花しなくなる。千葉県、神奈川県、北九州市の一部や九州南部、四国南西部などでは、咲いても満開にならずに散ってしまう。

 さらに2100年になると、静岡県や長崎県の一部でも、満開にならなくなる。

 開花時期の異変は、今でも確認されている。気象庁によると、開花の全国平均は04年までの50年間に4.2日早くなった。一方で、九州南部や八丈島では開花が平年より遅れたり、暖冬のため満開にならず散ってしまったりする年もあるという。

 伊藤教授は「満開にならないのは咲かなくなる兆候。温暖化が進めば、暖かい海岸沿いから咲かない地域が広がっていくだろう」と話している。(鈴木彩子)

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