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鳥インフル、野生のアライグマに感染 哺乳類では国内初

2009年4月5日3時1分

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 国内の野生のアライグマが高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染していたことが、東京大医科学研究所と山口大の調査でわかった。野生動物の感染は、国内ではこれまで鳥類では報告されていたが、哺乳(ほにゅう)類は初めて。宇都宮市であった日本獣医学会で4日、発表した。

 東京大医科研の堀本泰介准教授らは、西日本の3地域と東日本の1地域で、05年以降に捕獲されたアライグマ988匹の血液を調べた。その結果、10匹の血液から、過去にH5N1型に感染したことを示す抗体を検出した。

 これらの10匹がいた3地域のうち2地域は、ニワトリや野鳥の感染が報告されていない地域だった。発症して死んだ渡り鳥などを食べて感染した可能性が考えられるという。養鶏場での発生がなくても、国内にウイルスが持ち込まれている可能性を示した。

 堀本さんは「感染率が1%と低く、アライグマ間での感染拡大は考えにくいが、養鶏場への感染源になる恐れはある。ウイルスの侵入防止策を再確認すべきだ」と話す。

 国内の野生動物のH5N1型感染は、ハシブトガラス、クマタカ、オオハクチョウの鳥類3種で確認されていた。アライグマは北米原産で、ペットとして輸入され、野生化した。雑食で繁殖力が強く、国の特定外来生物に指定され、駆除が行われている。

 大槻公一・京都産業大教授(獣医微生物学)は「海外ではネコ科などの哺乳類の感染が報告されており、国内で見つかっても不思議ではない。野生動物はほかの病原体をもっていることも多く、むやみに接触しないことが大事だ」と指摘する。(佐藤久恵)

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