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ソーラーパワー、動け大望遠鏡 東大がチリで発電計画

2009年4月12日5時11分

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写真アタカマ砂漠に設置される太陽光発電の想像図。望遠鏡は後ろに見えるチャナントール山の山頂に建設される=東京大提供

 東京大が、南米チリ北部のアタカマ砂漠で世界最大級の太陽光発電を始める。14年ごろの観測開始を目指す赤外線望遠鏡の電力をまかなうほか、近くの市にも供給する計画だ。大型の先端研究施設をクリーンエネルギーで動かすのは世界初という。

 計画では、約20ヘクタールの土地に2万キロワット程度の太陽電池を設置する。最大級でスペインにある2.3万キロワットの施設に匹敵する規模。建設費は100億円程度を見込み、発電や送電技術の開発をする民間会社の協力も得る。

 観測に必要な電力は発電量の4分の1程度、多くは近くにある人口3千人のサンペドロ市全体に電力を供給する。3年かけ、標高3千メートルの予定地で設備が正常に作動するかや、蓄電システムの最適化などを進める計画だ。

 アタカマ砂漠は標高が高く天体観測に適しており「宇宙に一番近い観測地」として各国の天文台が集中している。

 この気象条件は太陽光発電にも有利で、高い効率で安定した発電が期待できる。ディーゼル発電のように排ガスで空気を汚すこともないため、微弱な光を観測する天文台の電力源として理想的という。

 新設する6.5メートルの赤外線望遠鏡を使って、太陽系外の惑星や最も遠いところにある宇宙ができたころの銀河を観測、成因の解明を目指す。

 計画をとりまとめる下山淳一・東大准教授(超伝導材料学)は「環境に配慮が求められる時代の基礎科学研究の新しい形として提案していきたい」と話した。

 計画は17日に東京・本郷で開かれる「Solar―TAO計画」発足記念シンポジウムで発表される。(東山正宜)

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