聟島の飼育サイトから巣立つオスのアホウドリ=22日、山階鳥類研究所撮影
小笠原諸島の聟島(むこじま)で人工飼育されていた国の特別天然記念物アホウドリのヒナ15羽のうち、最後のオスが25日朝、巣立った。約350キロ離れた営巣地の伊豆諸島・鳥島から新たな繁殖地を作るため、今年2月に聟島へ移住させていた。これで全羽が巣立った。移住事業は今年で2年目。
1羽目の巣立ちは今月11日。昨年も移住させた10羽すべてが無事に巣立った。飼育を担当した山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)の出口智広研究員は「今年もすべて無事に巣立たせることができて大変うれしい」という。(中山由美)