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校庭に芝生レンタル 都、まず10校「良さ実感を」

2009年6月15日8時10分

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写真校庭の一角にできた芝生エリアで、でんぐり返しをしたり、寝転がったりして遊ぶ1年生の児童たち=東京都葛飾区立半田小学校、渡辺写す

 校庭の芝生化の良さを実感してもらおうと、東京都は都内の小中学校に芝生の「出前」を始めた。芝生には夏の暑さを和らげ、子どものけがを減らす効果がある半面、維持管理が大変なために導入に二の足を踏んでいる学校が多いからだ。期間は1〜2週間。予算分の10校はすでに名乗りをあげており、都はさらに拡大するかどうかを検討している。

 葛飾区立半田小学校の校庭に今月1日、トラックが到着した。ロール状に巻いてある重さ約500キロの天然芝がクレーンで下ろされると、作業員8人が敷き始めた。夕方には幅4メートル、長さ50メートルの青々とした芝生エリアが誕生した。

 子どもたちは香りをかいだり、前転したりと歓声を上げて大喜び。出前を頼んだ小林富夫副校長は「芝生がどんなものか子どもたちに体験してもらいたかった」と話す。

 東京の気温はこの100年で、3度上がったといわれる。夏の校庭の温度を比べた都の実験では、砂地より芝生の方が8度以上、低かった。ヒートアイランド対策などで、都は16年までに都内の公立小中学校約2千校の芝生化を目指し、今年3月までに120校の校庭に敷いた。

 芝生化するかどうかは、学校側と設置者の区市町村が相談して決める。設置費用は芝生の面積や造成する校庭の材質などによって様々だが、1平方メートル当たり2万〜3万円が相場という。都は設置を促すため07年度から費用の半額から全額の補助を始めている。

 しかし、芝の管理は大変だ。水をやったり刈ったりする日常的な手間は多い。加えて、通常、年に1、2カ月程度、生き生きとさせるための「勢力回復期間」が必要。その間は踏みつけられないよう立ち入りを禁じなければならず、スパイクを使う野球やサッカーができなくなることもある。土に所どころ穴を開けて通気性を保つ作業や除草などにかかる管理費用は年間数十万〜数百万円とされる。

 このため、「いきなり芝生化では学校側の不安も大きい」(環境局)として、5月から出前を始めた。

 貸し出す芝は、張り替え時期を迎えた「味の素スタジアム」(東京都調布市)の芝を譲り受けたり業者から買い取ったりした。1日1回程度の水やり以外、設備は特にいらない。期間を延ばすこともでき、回収した芝の状態が良ければ他の学校で再利用する。費用は全額、都が出す。

 環境局の担当者は「興味のある学校にまず試してもらい、良さを実感してもらいたい」と話している。(渡辺志帆)

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