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省エネ・長寿命…LED電球普及に光 1個4千〜5千円

2009年7月12日14時34分

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写真家電量販店では、LED電球専門のコーナーも設けられ、市場を盛り上げている=東京都千代田区のビックカメラ有楽町店

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 照明メーカーが、発光ダイオード(LED)を使った家庭用電球に力を入れている。白熱灯より省エネで寿命も長いのが特徴で、環境意識の高まりも追い風となっている。課題の価格の高さも低下する傾向にあり、普及に弾みがつくかどうか注目されている。

 LEDを使った電球型照明9種類を15日から売り出すと発表したシャープは、予想を上回る受注があり、発売を8月以降に延期した。白熱電球のソケットにそのまま付け換えられるので、これまで使っていた電球から簡単に置き換えることが可能だ。

 シャープなどによると、LED電球の消費電力は白熱電球の約7〜8分の1。寿命も白熱電球が1千時間程度なのに対し、LED電球は4万時間は使えるという。1日10時間点灯したとしても、10年以上取り換えが不要な計算だ。紫外線が少ないので虫が寄らないなどの特徴もある。

 シャープは「寿命が40倍なので、価格も40倍をひとつの目安とした」(幹部)として、市場価格を大幅に下回る4千円(オープン価格)前後を想定している。元々、LEDを薄型テレビや携帯電話のバックライトとして利用しており、この技術を電球にも応用した。

 シャープの参入に刺激を受けたのが、05年から家庭用LED電球を手がけてきた東芝子会社の東芝ライテックだ。シャープの発表から11日後、5千円前後のLED電球を投入することを打ち出した。3月に出した新商品のほぼ半額の水準で、「調達方法を見直し、価格を下げることは検討していたが、結果的に投入予定日を相当、前倒しすることになった」(広報)と打ち明ける。

 すでに信号機などには導入が進んでいるLEDだが、家庭への普及に向けて、発光効率や価格の高さがネックになってきた。1個100円から買える白熱電球と比べ、1万円程度と100倍の開きがあり、07年の国内照明器具全体に占める割合は1%程度にとどまっているのが現状だ。

 しかし、ここ1、2年は技術開発が急速に進んでおり、価格が下がったことで、家庭への普及にも弾みがつく可能性がある。調査会社の富士経済は、国内のLED照明の市場規模が07年からの5年間で10倍になり、照明全体に占める割合も11%を超えると見込む。

 環境意識の高まりも追い風だ。経済産業省は消費電力の大きい白熱電球の生産や販売を、12年までにやめるよう各メーカーに求めた。東芝ライテックやパナソニック、三菱電機などが相次いで、白熱電球の生産停止・縮小を決めた。代わりに寿命が6千〜1万2、3千時間程度で、千円を切る価格から求められる電球型蛍光灯や、LED電球にシフトする動きを強めている。

 富士経済の調査担当者は「LED電球は環境対策のシンボル的役割を担っており、次世代照明の主役となりうるが、今の価格では、まだまだ手が届かない人も多い」と話しており、今後の価格の行方が普及のスピードを左右しそうだ。(高田寛)

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