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車の騒音、タイヤも規制 環境省、導入へ検討開始

2009年8月26日15時1分

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 自動車の騒音軽減にはマフラー(消音器)だけでなく、タイヤの規制も必要――。幹線道路沿いでなかなか改善しない車の騒音対策として、環境省はこれまで手つかずだったタイヤへの騒音規制の検討を、今秋から始める。車の騒音は現在、大半がタイヤ由来のため、欧州で先行するタイヤ規制などを参考にしながら、11年度以降の導入を目指す。

 車の騒音はエンジン、吸・排気系、タイヤなどさまざまなところから出る。かつてはエンジンや、マフラーなどの排気系が騒音の大部分を占めていた。それが、改良が進み、いまでは、ふつうの舗装道路を一定の速度で走らせた場合、騒音の約9割はタイヤ由来だ。加速時も騒音の3〜8割がタイヤからで、対策の必要性が高まっている。

 タイヤ由来の騒音は、タイヤが回転するたびに路面をたたく音や、路面とタイヤの溝にはさまれて圧縮された空気がはじける音などがある。タイヤの中でも通常、材質が硬く、横溝やブロックが集まったような溝をもつタイプが騒音が大きいとされる。

 環境省によると、同じトラックを時速50キロで走らせた国内の実験では、タイヤの構造や溝の模様の違いによって騒音に5デシベル程度(音のエネルギーで約3倍)の差がでた。また、時速70キロで走らせた海外の実験では、同じタイプのタイヤでも、メーカーの違いで3〜9デシベルの差が出たケースもあったという。

 車の騒音対策としてのタイヤ規制は、欧州連合が03年から順次導入している。車の種類やタイヤの幅によって、エンジンを切って時速70〜80キロで走らせたときに、7.5メートルの至近距離での騒音基準を72〜79デシベルとしており、現在、基準値の強化を検討している。

 環境省は今年9月にも有識者や業界関係者らによるタイヤ規制の検討会を設置。海外での規制の実情を踏まえ、乗用車やバス、トラックごとの騒音の実態や市販タイヤの販売状況を調べて、規制を導入した場合の効果を精査する。

 タイヤの材質や溝の形状は車の安全性に直結するため、安全性への影響も調べる。

 日本の騒音の環境基準は、地域によってそれぞれ昼間は50〜70デシベル以下、夜間は40〜65デシベル以下と定められている。07年度は、全国平均では約88%の地域が昼夜ともに基準を達成しているものの、一般国道、都市高速道路沿いでは達成率は83〜84%と低めだ。東京都内なら、環状7号線や同8号線沿いなどで、昼夜ともに70デシベルを超えている地域も少なくない。

 車の騒音源として問題となっていた改造マフラーについては、事前に認証を受けないと使えない規制が来年4月から始まることが決まっている。(桜井林太郎)

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