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生物多様性の損失「減速目標の達成困難」 科学者ら声明

2009年10月12日3時2分

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 【ワシントン=勝田敏彦】生物多様性を専門とする科学者の国際組織「生物多様性科学国際協同プログラム」は11日、生物多様性条約締約国会議が02年に採択している「10年までに生物多様性の損失速度を顕著に減少させる」という目標について「達成は困難」とする声明を発表した。すでに失われつつある生物多様性を守ることの難しさを、専門家として指摘した。

 声明は、同プログラムのジョージナ・メイス副議長(インペリアル・カレッジ・ロンドン教授)が発表した。多様性の保護と回復については、来年10月に名古屋市で開かれる第10回会議(COP10)で、数値目標設定などが議論される。今回の声明はそのたたき台の一つとなる。

 声明によると、食料やバイオ燃料確保のため、1992年以降、米カリフォルニア州相当以上の面積の熱帯雨林が耕作地に転換されるなど、多くの開発があちこちで行われていることを指摘。人類の出現以降、生物絶滅のペースが100倍以上になっているとした上で、「生態系の変化や生物多様性の損失は加速し続けている」とした。そして、02年のCOP6で採択された10年までの目標が達成できないのは「確実」とした。

 現在、生物多様性については温室効果ガス排出量のような共通の尺度がなく、声明は理念的な色合いが濃い。COP10では、多様性損失の程度を把握し、保護に向けた目標設定をめざしている。科学的根拠に基づく共通の尺度や、国際的監視の仕組みを早急につくる必要に迫られている。

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