現在位置:
  1. asahi.com
  2. 環境
  3. 国内(自然・生態系)
  4. 記事

絶滅危惧なのに駆除要望 九州にオキナワキノボリトカゲ

2009年12月2日9時43分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真オキナワキノボリトカゲ=太田英利・兵庫県立大教授提供

 本来は九州にはいないオキナワキノボリトカゲが、宮崎県日南市と鹿児島県指宿市で見られるようになり、日本爬虫両棲類(はちゅうりょうせいるい)学会(会長・松井正文京都大教授)は、駆除などの対策を求める要望書を環境省と両県に送った。沖縄や奄美諸島が生息域で、環境省のレッドリストで絶滅危惧(きぐ)2類に指定されているが、天敵がいない南九州では在来生態系に悪影響を及ぼす恐れがあるという。

 オキナワキノボリトカゲの全長は最大で20センチ余り。やや開けた森林地帯で半樹上性の生活をして、日中に獲物を探し昆虫などを食べる。

 要望書によると、生息が確認された2市の一部では、かなり高い密度でおり、近い将来、急激に分布を広げる恐れがある。日南市での調査では、アリからセミまでさまざまな昆虫を餌としていた。

 分布が広がった場合、南九州の生物多様性への悪影響が強く懸念されるが、駆除や封じ込めの具体策は実施されていない。外来生物法で規制しているのは、外国からの生物で、オキナワキノボリトカゲのような「国内外来種」は対象になっていない。

 要望書を起案した太田英利・兵庫県立大教授は「まだ、九州での分布は限られているが、生息密度は沖縄や奄美よりも高くなっている。生物多様性の保全を考える時、国内外来種に対する法規制がないことが大きな問題だ。今回の対策を急ぐとともに、同様な問題の再発防止を徹底する必要がある」と話す。(米山正寛)

検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内