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トキのカップル2組、愛の巣づくり 放鳥開始後初確認

2010年3月22日3時50分

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写真樹上に巣をつくったトキのペア=佐渡市内、環境省提供

 新潟県佐渡島で放鳥された国の特別天然記念物トキの2組がつがいになり、樹上に巣を作っているのが確認された。つがいでの巣作り確認は2008年9月の初放鳥以来、初めて。佐渡の飼育施設内では9日、9羽が野生のテンに襲われ死んだ。明るい話題に、地元住民には「2世」誕生の期待が高まっている。

 国内では絶滅したトキを野生復帰させるため、中国産のトキを育て、08、09年の9月に計約30羽が放鳥された。今回、営巣が確認されたのはこのうち3歳の雄と1歳の雌のつがい2組。島南部と中央部で、今月中旬ごろから雄が雌の背中に乗る「擬交尾」などが確認され、ねぐらの木の上に巣材となる小枝を運び始めたという。

 トキの繁殖期は3〜6月。昨年の今ごろは雌ばかりが次々に本州に渡り、つがい誕生はならなかった。今後、ヒナが誕生すれば、かつてトキが野生に生息していた1974年以来、36年ぶりの繁殖となる。

 環境省は、カラスやテンなどの天敵対策として、ねぐらの木の周囲に電気さくを設けたり、木に板をつけてテンが登れないようにする「テン返し」を取り付けたりする案も検討中だ。

 繁殖期のトキはいつもより神経質になる。同省は「絶対に近づかないでほしい」と呼び掛ける。観察スタッフが0.5〜1キロメートル離れた場所から望遠鏡で見守っている。

 地元の農業山本雅晴さん(68)は「久しぶりのうれしいニュース。昔みたいにトキが増えて、私の田んぼにも来てくれたらうれしい」と喜んでいる。(高橋淳)

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