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東京湾の高潮、死者最大7600人 中央防災会議が想定

2010年4月2日14時12分

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 国の中央防災会議の「大規模水害対策に関する専門調査会」は2日、東京湾を巨大台風が直撃した場合の高潮による被害想定を公表した。死者は最悪で伊勢湾台風の約5千人を上回る約7600人、孤立者は80万人に上る。国は2010年度中に総合的な対策を定めた大綱を策定する。

 過去に日本を襲った台風のうち最も勢力の強い1934年の室戸台風(上陸時911ヘクトパスカル)と同じ規模の台風が東京湾を通過▽地球温暖化によって水位が60センチ上昇▽漂流物で水門が閉まらず、東京の海抜ゼロメートル地帯の堤防が決壊した――という最悪の想定で計算した。

 ポンプ場などの排水施設が水没して使えなくなった場合、浸水面積は東京や千葉、横浜など湾の周辺280平方キロ、浸水区域内の人口は約140万人に上る。浸水の深さは、海抜ゼロメートル地帯の東京都江東区や千葉県浦安市、船橋市などで5メートルに達する場所があり、千葉や横浜、川崎など多くの地域で2メートルを超える浸水が想定される。

 住民の事前避難がまったく間に合わなかった条件で試算すると、死者は約7600人。59年の伊勢湾台風による死者・行方不明者5098人や05年に米国を襲った巨大ハリケーン・カトリーナの約1800人より多い。

 海面の高さがピークを迎えた3時間後には最大約80万人が孤立するとの試算も出た。湾の周辺約51平方キロの地域では水が完全に引くまでに2週間以上かかるという。

 調査会は高潮被害以外にも06年から荒川、利根川の大洪水による首都圏での大規模水害対策を検討。報告書では広域の避難計画や孤立者の救助体制の整備などを求めたほか、地下街や地下鉄、商業施設など都市圏特有の広範囲な地下空間での避難誘導策も必要としている。(宋光祐)

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