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始祖鳥は羽ばたけなかった? 研究者「翼の強度が不足」

2010年5月14日14時58分

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写真今回の研究につかわれた孔子鳥の化石=サイエンス提供

写真始祖鳥の想像図=トッド・マーシャル氏作、サイエンス提供

 始祖鳥や孔子鳥は、木の上から滑空ぐらいしかできなかったかもしれない。英国とアイルランドの研究者は現生の鳥類と比較し、絶滅した原始的な鳥類は羽ばたいて飛ぶには翼の強度が足りないと結論づけた。これまでは羽ばたき飛行の能力があるとの説が有力だった。14日付の米科学誌サイエンスに発表した。

 化石の始祖鳥(1億4500万年前)と孔子鳥(1億2千万年前)、現生の4種の鳥類(ユリカモメやモリバト、ワタリアホウドリ、シロエリハゲワシ)の風切り羽根の長さや羽軸の太さ、それぞれの体重を調べ、飛ぶ際に翼にかかる荷重と翼の強度を推定した。現生の4種の鳥類の翼は体重の6〜13倍の荷重に耐えられたが、羽軸が1ミリ程度とより細い始祖鳥は0.55倍、孔子鳥は0.39倍で体重すら支えきれなかった。仮に始祖鳥と孔子鳥の羽軸が、現生鳥類とは異なる構造で更に強度があったと仮定しても、それぞれ4倍と2.9倍でしかなく、羽ばたき飛行には十分な強度とはいえないという。

 国立科学博物館の真鍋真研究主幹(古生物学)は「これまでの研究では、大胸筋の発達具合で羽ばたき飛行ができるかどうか推測していたが、今回の研究手法では、大胸筋の発達に関係なく、飛べたかどうか推定できて画期的だ。羽ばたき飛行ができないとなれば、将来、始祖鳥や孔子鳥の進化上の位置づけを恐竜に分類し直すことになるかもしれない」と話している。

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