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自然と共存、世界の里山つなげ 政府がネットワーク

2010年8月16日15時3分

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 政府は、世界各地の「里山(SATOYAMA)」をつなぐ国際ネットワークを立ち上げる。日本の里山のように、生態系の回復が追いつく範囲で人が自然を活用する事例を集め、自然との共生の好例として世界に発信する狙い。10月に名古屋市である生物多様性条約第10回締約国会議(国連地球生きもの会議)の期間中に設立総会を開く。

 日本の里山では、人が燃料などを得るため定期的に木々を伐採することで森林が維持されてきた。環境省はSATOYAMAを世界に広めようと、昨年から日本、フランス、マレーシアで国際会議を開催。海外の「里山」を探そうと現地調査もした。

 その結果、果樹や家畜が豊富なインドネシアの農家の裏庭「プカランガン」や、風土に根ざしたチーズやワインを生産するフランスの「テロワール」、家族単位で管理されるアルゼンチンの農地や周辺の自然「チャクラ」のほか、韓国、フィリピン、スペイン、アフリカ・マラウイなど各地で日本の里山のように自然を維持しながら利用する例が確認できた。一方、会議での議論や調査を経て、こうした地域では里山同様、都市化や産業化、過疎化が進み、維持管理ができなくなりつつあるという共通の課題もわかった。

 政府は、維持管理の知識・技術を伝える人材の育成や、そのための資金支援を進めるには、国や自治体、国際機関を結ぶネットワークが必要と判断。「国際SATOYAMAパートナーシップ」を設立し、まずは事例をデータベース化して各国間の情報交換や資金協力に役立ててもらう。事務局は国連大学(本部・東京)に置く予定で、各国や自治体、国際機関、研究者、NGOなどに参加を呼びかける。(平井良和)

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