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六ケ所・核燃再処理工場、完成2年延期へ 原燃方針

2010年9月2日10時45分

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 原子力発電所から出る使用済み核燃料の再処理工場(青森県六ケ所村)について、日本原燃は予定していた10月の完成を断念し、完成時期を最大で2年延期する方針を固めた。原燃は設備の改修が必要と判断しており、改修費や他の施設建設費の増加分の資金調達のために、4千億円規模の増資を検討している。完成遅れや費用の増加は、日本の核燃料サイクル政策や電力業界による原発の新増設計画に影響を及ぼす可能性がある。

 再処理工場は、全国の原発で燃やした使用済み核燃料から、プルトニウムやウランを取り出して再び使う核燃料サイクルの中核施設。原燃は2006年3月末に試験運転を始め、試験終了をもって完成とする予定だった。しかし、処理過程で出る高レベル放射性廃棄物をガラスに閉じこめる「固化試験」でトラブルが続出。このため、炉の温度を細かく調整するための大幅な改修が必要と判断した。

 関係者によると、原燃はこのほか、ウランとプルトニウムを混ぜたMOX燃料の加工施設の建設を進めるため、株主の電力会社に増資引き受けを要請する方向で調整している。

 原燃が核燃料の再処理事業を国に申請した89年当時、完成は97年12月、建設費用は7600億円で済む予定だったが、今回で延期は18回目。建設費は現在まで2兆1930億円に膨らんでいる。

 国内の原発の「貯蔵プール」には、使用済み燃料が積み上がっている。電力業界は二酸化炭素の排出抑制策の一つとして、20年までに9基を新増設する計画だ。この時期の再度の完成延期は、こうした計画にも影響する可能性がある。

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