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救え、ペットの命

2010年11月4日15時28分

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写真拡大秋田市保健所であった譲渡会。新たな飼い主に2頭が引き取られた=秋田市

 保健所などに持ち込まれて殺処分される犬の数が減っている。飼い主のモラル啓発運動などが奏功したようだ。まだわずかだが、県や秋田市の新しい飼い主を見つける取り組みにより、つないだ命もある。とはいえ、全体から見れば殺処分せざるを得ない犬が大半で、猫については減少傾向も見られない状況だ。(河井健)

 しっぽをちぎれんばかりに振って、ラブラドルレトリバー(推定6歳)と雑種犬(同1歳)が新しい飼い主の隣を歩く。

 先月半ば、秋田市保健所前の広場。この日、市が預かっていた犬の譲渡会があり、2頭は市内の男性(61)と女性(46)にそれぞれ引き取られた。数カ月間しつけをしてきた職員は、ほっとした表情で見送った。

 譲渡会は、市保健所が預かった中から、健康で性格が温厚といった条件を満たした犬猫について新たな飼い主を募集し、書類選考や面談を経て渡すもの。初年度の2006年度に3頭だったが、09年度には13頭に増えた。今年度はこれまでに6頭が新たな飼い主に引き取られた。08年度には猫の譲渡も始め、09年度は4匹、今年度はすでに12匹が譲渡されていったという。

 だが、殺処分せざるを得ない犬猫の方が大多数だ。市保健所が預かれるのは原則、犬は7日間で、猫は5日間。この期間を過ぎると殺処分される。昨年度、飼い主から持ち込まれるなどした犬は131頭、猫は376匹。飼い主や譲渡先が見つからないなどの理由で、この年度は犬88頭、猫369匹が殺処分された。

 全県では、犬の殺処分数は減っている。1980年代、県は年間5千頭に迫る殺処分をしていたこともあったが、放し飼いをやめることや、一生大事に育てることを呼びかけるなどして減らすことに成功。09年度に459頭と約10分の1になった。

 一方、猫の殺処分数は、統計を取り始めた91年度から全県で年間900〜1400匹台の範囲で推移し、横ばいか微増の状況だ。

 県によると、避妊や去勢がされていない飼い猫も多く、飼い主が高齢になって手放すケースも増えているという。動物管理センター(秋田市)を窓口に、犬と同様、新たな飼い主を探しているが、隣近所から譲り受けることが多いため、希望者は少ない。実際、09年度に県が譲渡した猫は7匹にとどまる。

 県は06年施行の改正動物愛護法を受けて08年2月に動物愛護管理推進計画を策定。17年度までの10年間に犬猫の殺処分数を半減の1100頭にする目標を掲げた。担当者は、計画達成のためにも猫の殺処分減少が課題として、飼い主に避妊や去勢、室内で飼うことなどを呼びかけるとともに、犬も含めた譲渡希望者を募っている。

 問い合わせは秋田市保健所衛生検査課(018・883・1182)、県動物管理センター(018・828・6561)へ。

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