ハフポスト企画「アタラシイ時間~日本の内と外から見たものづくり~」|2018講演記録|朝日地球会議2018|朝日新聞

ハフポスト企画
「アタラシイ時間~日本の内と外から見たものづくり~」
ゲスト マザーハウス代表取締役兼チーフデザイナー 山口 絵理子
聞き手 ハフポスト日本版編集長 竹下 隆一郎

商品一点一点に「ストーリー」

会場全景

「支援」「援助」ではない発展途上国との付き合い方。それを模索するのが、2006年に設立した「マザーハウス」だ。バングラデシュやネパールに自社工場を持ち、アクセサリーや皮革のバッグを生産する。「途上国から世界に通用するブランドをつくる」をコンセプトに掲げる。

「途上国と先進国の関係が覆されるような、途上国は『こんなこともできるんだよ』というのを商品を通して証明したかった」。代表の山口絵理子さん自らがデザインを担当し、途上国の素材に付加価値を与えて商品化する。


山口 絵理子さん

山口 絵理子さん

バッグ一つを例にとっても価値観の共有は難しい。「荷物を運ぶ道具」から「ファッション」にどう変えるか。バングラデシュの革職人が、日本の購入者と対面して意識が変わった。「日本でiPhone(アイフォーン)がはやっているなら」と、ポケットを付けることを自発的に提案するようになったという。

ネット通販が普及し、効率性が求められる時代に、商品一点一点が出来上がるまでの「ストーリー」が大事だという。日本のほか台湾、香港に37店舗ある直営店が、消費者に物語を伝える大切な拠点だ。商品を通じて途上国に興味を持ち、現地の職人と文通をしている愛用者もいるという。

山口さんは「ピースフルジャパン(平和主義の日本)は、みんなの憧れ。外国人というバリアー(障壁)を減らす勇気を」と、日本から世界に出ていく勇気を訴えた。

<山口絵理子> 1981年生まれ。大学で開発学を学んだ後、米国際機関のインターンを経て、バングラデシュに渡る。2006年に起業。

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