日本車メーカーは、ドイツ政府の奨励を受けられるのに、ドイツのメーカーが日本政府の減税を受けられないのはおかしい――。フォルクスワーゲン(VW)日本法人のジェリー・ドリザス社長は9日、新車発表の席上で、日本が4月から始めた環境対応車への優遇税制に不満を漏らした。
4月から国内で始まった自動車関連税の軽減拡充の対象は、国土交通省が認定する「四つ星車」(05年排出ガス基準値より75%以上低減した自動車)で、かつ燃費が10年度基準を15%以上向上した車。日本自動車輸入組合によると、この基準を満たす外車は、08年の販売実績の0.1%以下に過ぎないという。
一方、ドリザス社長によると、ドイツの奨励の対象車の半分はドイツ以外の国のメーカーの車。「日本の対象車種以外の新車に買い替えても、環境負荷が下がることは変わらない」とした上で、「主要20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁会議では、保護主義にならないよう話し合っているはず」と主張した。
ただ、輸入車業界内にも「『高級車』のイメージが武器の海外メーカーは、走行性能などを重視し、日本の環境性能を意識した車両を投入してこなかった面もある」との声もある。経済産業省自動車課は「対象に日本車を入れて外車を入れないという気はない。基準をクリアすれば、当然対象になる」としている。(大日向寛文)