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2011年11月16日12時7分
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スズメ、20年で6割減少か 都市部での子育て難しく

写真:堤防に群れるスズメ拡大堤防に群れるスズメ

 国内のスズメの個体数が過去約20年間で約6割も減ったとする報告を立教大と岩手医科大のグループがまとめた。環境省の委託を受けた山階鳥類研究所が全国で実施している鳥類標識調査のデータをもとに推定した。

 立教大の森本元(げん)研究員と岩手医科大の三上修助教は、近年、指摘されているスズメの減少傾向を探るために、足輪を付けて移動経路を調べる鳥類標識調査に着目した。この調査では特定の場所に来た鳥をすべて捕獲するため、つかまえた鳥の中のスズメの割合の変化をみることで、増減の傾向を突きとめられると考えた。

 1987年から2008年まで調査を継続していた全国31カ所の標識ステーションのデータを調べると、全体では毎年7万羽前後の鳥がつかまえられてきたが、スズメは当初の4千羽前後から最近は1千羽前後に減った。割合では、全体の6%だったのが2%以下になった。さらに、各地の傾向を総合的に解析、周期的変動なども考慮して検証したところ、スズメが21年間で約6割減少したという結果が得られた。

 三上さんはこれまで、限られた地域での経年的な調査記録や、農地における駆除のための捕獲統計などから、1990年以降スズメが5〜8割減少したという推定を出していた。今回の結果から、自然度の高い全国の標識ステーションでも従来の推定と同じように減少していることが示された。森本さんは「従来と異なるデータで同じような結果が出た。スズメは確実に減っていると言えそうだ」と話す。

 スズメは、屋根瓦の下など人工物を利用して巣作りをすることが多いが、住宅の構造が変わり、巣を作れる場所が減ってきた。

 グループは、営巣適地や食べる餌の減少で、都市部を中心にスズメの少子化が進んだことが大きな要因とみて、詳しい調査を続けることにしている。(米山正寛)

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