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紫外線をさえぎって、皮膚がんなどのリスクを減らすオゾン層に回復の兆しがあることがわかった。国連の世界気象機関(WMO)が14日、オゾン層破壊の原因となるフロンガスなどを規制する国際的な枠組み「モントリオール議定書」の採択から25周年を迎えるのを機に発表した。
南極上空では9月ごろ、オゾン層が特に薄いオゾンホールができる。発表によると、13日現在のオゾンホールの面積は約1850万平方キロで、昨年同時期より約2割小さくなった。最終的に、2010年よりは大きいものの、11年よりは小さくなる見通しだ。
オゾン層が減少すると、有害な紫外線が地上に多く届き、皮膚がんや白内障などのリスクが増し、1980年代ごろから、世界的に問題になった。しかし、87年9月16日に採択されたモントリオール議定書に基づいて冷蔵庫などの冷媒として使われるフロンなどが規制され、ここ10年ほど大気中で減少している。