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08月15日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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原発出前授業 本になった 札幌の高校教諭

写真:出版されたばかりの本を手にする川原茂雄さん=札幌市西区の札幌琴似工業高校拡大出版されたばかりの本を手にする川原茂雄さん=札幌市西区の札幌琴似工業高校

 東日本大震災での福島第一原発事故を機に、市民を対象に「原発出前授業」を続けている札幌市の高校教諭、川原茂雄さん(55)が、活動を3冊の本にまとめ出版した。今月から3冊同時に道内の主要書店に並び、収益は福島の子どもたちの支援に活用される予定だ。

 本のタイトルはいずれも「高校教師かわはら先生の原発出前授業」と銘打ち、「大事なお話 よくわかる原発と放射能」「本当のお話 隠されていた原発の真実」「これからのお話 核のゴミとエネルギーの未来」の3種類。原発の仕組みや放射能の原理についての基礎や、原発が作られた経緯や原発マネーなどの話、原発再稼働問題や再生エネルギーなどについてそれぞれ解説する内容となっている。

 川原さんは札幌琴似工業高校で社会科を教える現職の教諭。昨年5月から道内各地で原発や放射能、放射性廃棄物などについて市民向けに分かりやすく教える「原発出前授業」を続け、この年末までに183回を数えるまでになった。

 その活動が新聞で紹介されたことをきっかけに、書籍化の話が持ち上がった。出前授業で話した内容を分かりやすく文章化し、読みやすいページ数や、お手頃な価格を考慮した結果、あえて3冊に分けた。

 「外部被ばくと内部被ばく」「3・11以後の核のゴミ」といったテーマが、見開き2ページで読み切れるような仕立て。「使用済み核燃料は原発のウンチ」「放射能はピストルの弾丸」など、川原さんが得意とするたとえ話がイラストとともに盛り込まれている。

 泊原発や幌延深地層研究センター、森町の地熱発電所など、道内の原子力や新エネルギー関連施設にもページを割いた。「自然エネルギーは北海道が一番可能性がある。北海道の話をきちっと書くことにこだわりました」

 1冊がほぼ90分授業1回分の内容に当たる。原発の再稼働や再生エネルギーを取り上げた3冊目は、リアルタイムの情報を収集しながら書き進めたという。

 編集を担当した明石書店(東京)第二編集部編集長の神野斉(じんのひとし)さんは「市民目線と、川原さんの語り口が伝わるように気を配りました」。各1260円(税込み)の本の収益金は、すべて市民団体「福島の子どもたちを守る会・北海道」を通して福島の子どもたちへの支援に充てられる。(芳垣文子)

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