【高橋孝二】肥満抑制効果などが期待され、県内の産学官で開発し、特産化を進めている希少糖。この希少糖入りシロップ「レアシュガースウィート」を量産する松谷化学工業の番の州工場が宇多津町吉田に完成し、19日、竣工(しゅんこう)式があった。
工場は1万400平方メートルの敷地に、量産工場や管理棟など7棟がある。延べ床面積は3510平方メートルで、希少糖入りシロップを年間1万2千トン生産できる。総事業費は約26億円だ。同社は、この工場の完成を足がかりに、食後血糖上昇抑制作用があり、糖尿病患者に有効な希少糖「D―プシコース」の生産を1年後に始める考えも示した。会見した松谷晴世社長は「香川から日本、世界に希少糖を広げていきたい」と話した。
「D―プシコース」はキシリトールなど自然界にごくわずかしかない希少糖の一種。その一種を生み出す酵素を持つ微生物を発見した香川大の何森健(いずもりけん)・希少糖研究センター特任教授は、「発見後、誰にも注目されず、研究をやめようかと思った時期もあっただけに、大量生産工場なんて想像できなかった。小さい香川大だったから、学部間の垣根を越え、連携して研究を進めることが出来た。この量産化が弾みになることを期待している」と話している。