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神奈川大学学長 石積 勝氏

写真:神奈川大学学長 石積 勝氏神奈川大学学長 石積 勝氏

 2013年4月に新学長に就任した石積勝氏は、これまで3年間にわたって副学長を務めており、就職支援を担当してきた。「神大が近年掲げてきた“成長支援第一主義”は変わりません。さらに教養教育の充実とグローバル化を推し進め、社会に求められる人材の育成を目指します」と話す。

■着々と進行中の「将来構想」

 神奈川大学は2008年に創立80周年を迎えましたが、その際に創立100周年に向けた「神奈川大学将来構想」を策定しており、現在はそのうち「中期実行計画」を進めています。この中身を一言でいえば、ソフトとハードの両面での充実をはかり、本学の存在価値を高めていこうということです。

 この1、2年で特に力を入れているのは教養科目の再編成とグローバル化の推進です。

 本学に限らず大学の教養教育が見直されていますが、これは社会人として世に出た時に求められるのは、専門知識だけでなく自分で物事を考えられる力、課題を発見して発信できる力、そしてコミュニケーション能力といった総合的な力だからでしょう。そこで本学でも2014年度から「新共通教養教育」をスタートさせます。そのポイントは、総合大学の利点を生かして人文、社会、自然科学と幅広い科目をラインナップしていること。学部学科に関係なく履修できますから、多彩な分野に触れて知性と感性を磨いてほしいですね。

 「新共通教養科目」には初年次教育(FYS=ファースト・イヤー・セミナー)やキャリア教育も含まれています。人間形成分野と言い換えられると思いますが、「なぜ学ぶのか」「人生とは何か」「なりたい自分とは」などを考えてもらいます。そして、「どんな職業に就きたいのか」「そのためにどんなスキルが必要なのか」を突きつめて、専門科目という次のステップに進んでほしいと思います。

 教養科目にも専門科目にも共通して言えることですが、授業を受ける際には学生に「Critical Thinking(クリティカル・シンキング)」を意識してほしい。「Critical Thinking」は直訳すると「批判精神」となりますが、単に「批判」するのではなく、自分の見方、考え方を含めて、徹底的に疑い、考え抜き、よりよい答えを求めようと努力してほしいのです。分かりやすくいえば、「建設的な批判精神」となるでしょうか。これを4年間続ければ、相当な力になるはず。それを身につけた人材こそが実社会に求められると思います。

■「英語で学ぶ」マレーシア留学

 本学ではグローバル化も積極的に進めています。前述の「新共通教養教育」でも外国語教育を重視して能力別クラス編成を実施するほか、理工系学部には工業英語や科学技術英語など、目標に合わせた学修をサポートしていきます。

 交換留学生数もここ10年で約3倍に増えているほか、短期語学研修の参加者も増えています。また、学部ごとの留学制度もあり、経営学部では今年度からマレーシアの提携大学へ学生を派遣する長期留学プログラム「BSAP(Business Study Abroad Programme)」がスタートしました。派遣期間は1年間で、午前中は英語を学び、午後は経営学を学びます。ここが大きなポイントで、「英語を学ぶ」だけでなく、「英語で学ぶ」ことができるのです。イギリスやアメリカといった英語がネイティヴの国ではハードルを高く感じてしまうかもしれませんが、多民族国家であるマレーシアならば勇気を出して、ちょっと頑張ってみようと思えるでしょう。それに物価が安く、生活費も抑えられるというのもメリットです。今年は7人が参加しているので、放課後にみんなで集まって自習したり、悩みを打ち明けあったりもできるから心強いはず。それに現地でのインターンシップにも参加できるので、キャリア形成につながるほか、活性化するアジア経済を肌で感じ、国際感覚を養うこともできるでしょう。派遣期間を含めて4年間で卒業することが可能です。

 一方、国内でも国際感覚を身につけられる機会を用意しています。毎年夏休み期間中には世界各国から来日した人々が参加できる語学プログラム「日本語・日本文化プログラム」を実施しており、本学学生が運営スタッフとして参加します。彼らにとっては、参加者との交流が語学力を高める機会になり、また「世界の中の日本」という立場で自国を見つめ直すきっかけにもなるでしょう。

 さらに、今年4月に「神奈川大学アジア研究センター」を新設しました。これまでも中国の復旦大学や清華大学、タイのタマサート大学などアジアの多くの大学と学術交流協定を結んでおり、相互の交換留学生も増えているなど、本学とアジアには強いつながりがあります。そこでアジアに関する政治、経済、社会、文化、科学技術などの研究を行って学問研究の発展に寄与するとともに、アジアの発展、ひいては世界の平和と繁栄に寄与することを目的として新しい研究所を開設しました。研究活動だけでなく、情報発信の場としても活用していきます。

■学生の成長を徹底的に支援

 ところで、本学では「成長支援第一主義」を学生支援の理念としています。これは、「大学受験時の実力ではなく、大学に入ってからの4年間の学びがその人の将来を決める」「20歳前後の若者は無限の可能性を持つ」という若者の可能性を信じて、それを全面的にサポートするという姿勢です。では、どんな時に成長するかというと、自分で壁を越えた時、壁を打ち破ったときです。その壁が高く、厚いほど、成長の度合いが大きく、達成感が得られるはずです。ですから、時に厳しく叱咤(しった)激励することもあると思いますが、学生の皆さんのことを一番に考えて、支援していきたいと考えています。

 成長支援する具体的な場面は、学問、つまり授業が中心です。特にゼミを始めとした少人数制の授業では双方向のやりとりが可能ですから、マイケル・サンデル教授の「白熱教室」のような激しい討論を通して、思考力・発想力を鍛えるという「成長支援」もあるでしょう。学部によってはゼミが必修でないところもあるのですが、少人数クラスは増やしていきます。もちろん、個々の授業でも「成長支援」を意識して運営しています。なお、現在、横浜キャンパスに新棟を建築中ですが、ここでは大教室でも双方向が可能になるようなシステムを構想しています。

 サークルや部活動といった正課外でも成長する機会が数多くあります。

 例えば、3年目に入った東日本大震災の復興支援活動である「KU“東北”ボランティア駅伝」は、当初は大学事務局が中心になって企画・運営していましたが、現在は学生もリーダー役を引きうけるようになりました。これまで延べ1万人が参加しており、被災地で得難い経験をして、自信を持ったり、自分の存在意義を再認識しています。それが学業への意欲や、次のチャレンジにつながったりして、成長を遂げていくのです。

 また、新入生に学生がキャンパスライフ全般をアドバイスする「アスクカウンター」や、4年生の就職内定者が後輩に体験談を伝える「ピアサポート」などは、学生自身が企画して立ち上げたものです。学生同士で助け合いながら、自ら気づくことも少なくないと思いますから、こうした活動をもっともっと支援していきたいですね。

 本学のもう一つの魅力は全国型の大学であることです。これには給費生制度の効果もあると思いますが、全国各地から学生が集まり、卒業生は20万人を超えています。このネットワークは大きな財産です。たとえば、今回の震災関連でも、福島県知事や遠野市長など、自治体の長を務めていたり、地方公務員になっている方も多くいます。国のリーダーとなるようなトップ層と市民との中間にいる「ミドル層」が多く、こうしたネットワークは様々に活用できると思います。それを意識して、意欲的に学び、成長してほしいですね。

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