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(ニュースのおさらい)原発の新しい規制基準ができたね

図:新しい規制基準で変わる原発拡大新しい規制基準で変わる原発

 原発(げんぱつ)の安全を守るために、国が新しい規制基準(きせいきじゅん)をつくりました。東京電力福島第一原発事故を教訓(きょうくん)に、地震(じしん)や大津波(おおつなみ)への備(そな)えを一層(いっそう)強くし、万が一、大事故が起きた時でも対応できるようしました。原発を動かすには、新基準に合わなければならず、電力会社は対策工事(たいさくこうじ)を進めています。

■大津波・事故への備えを強めた

 原発の核燃料(かくねんりょう)は常に熱が出ていて、水で冷やし続けなければいけない。そのためには、ポンプで原子炉(げんしろ)に水を送る電気が必要だ。東日本大震災で福島第一原発では鉄塔(てっとう)が倒れて停電(ていでん)した。非常用発電機(ひじょうようはつでんき)も津波につかって使えなくなった。核燃料が冷やせなくなって、高温で溶(と)け落(お)ちた。四つの原発が次々に壊(こわ)れ、たくさんの放射性物質(ほうしゃせいぶっしつ)が飛び散る大事故になった。

 国は昨年9月、原発の安全を守るために原子力規制委員会(げんしりょくきせいいいんかい)を作った。規制委員会はまず、大事故を二度と起こさないために、原発を安全に運転するための決まりを見直した。この決まりが「規制基準」だ。

 大津波が来ても原発が水びたしにならないよう、原発の周りを壁(かべ)で囲むことにした。どのくらい大きな地震が来るかを予測(よそく)して、建物が揺(ゆ)れに耐(た)えられるようにする。原発周辺の地中を調べて、地震で揺れやすい場所がないかもよく調べる。また、火山の噴火(ふんか)や竜巻(たつまき)などの自然災害(しぜんさいがい)、さらに火事や航空機(こうくうき)テロなどにも備えるようにした。

 それでも、事故が起きるかもしれない。停電になっても原子炉が冷やせるように、電源車(でんげんしゃ)や水を原子炉に入れるための消防ポンプ車を原発の近くに待機(たいき)させるようにした。また、事故で原子炉が壊れるのを防ぐために蒸気(じょうき)を外へ逃がす必要がある。その時に外に飛び散る放射性物質を減らすための新たな装置(そうち)も作ることにした。

 規制委員会の田中俊一(たなかしゅんいち)委員長は「世界一厳(きび)しい基準をめざした」と話している。

■満たさないと廃炉に

 全国に50基(き)の原発がある。現在、関西電力大飯(おおい)原発(福井県)の2基を除いてすべての原発が止まっている。原発を運転するためには、規制基準に合うようにしなければいけない。規制委員会が、基準を満(み)たしているか、原発を1基ずつ審査(しんさ)する。電力会社は審査に合格(ごうかく)して、原発を運転できるよう対策工事を進めている。

 新基準ができた7月8日、北海道、関西、四国、九州の四つの電力会社が5原発10基について、運転を認めてもらうために規制委員会に書類(しょるい)を出した。12日には九州電力が玄海(げんかい)原発(佐賀県)の2基を申請(しんせい)した。審査には半年ぐらいはかかる。原発を運転してもよいと、規制委員会が許可を出すのは早ければ冬ごろになるとみられている。

 一方で、古い原発は規制基準を満たすのが難しそうだ。30年以上も運転しているような原発は、基準に合わせる工事も大がかりになり、時間と費用がかさむ。原発の運転は、法律で原則40年間と定められた。電力会社によっては、工事をして長生(ながい)きさせるよりも、廃炉(はいろ)にして解体(かいたい)することを選ぶことも十分ありうる。

 また、新しい規制基準では、活断層(かつだんそう)の真上(まうえ)に、原子炉がある建物など重要施設(じゅうようしせつ)を建ててはならない、と定めた。活断層の定義(ていぎ)もより厳(きび)しくなった。これまでは、活断層ではないと判断(はんだん)されていた断層も、活断層と判断される場合も出てくる。

 規制委員会は全国6カ所の原発の敷地(しきち)の断層が活断層かもしれないとみて、調査することにした。このうち、日本原子力発電敦賀(つるが)原発2号機(福井県)の原子炉建屋(たてや)直下の断層について、規制委員会は活断層と判断した。こうした原発も、規制基準を満たさないため、運転することができない。電力会社は廃炉にせざるを得(え)なくなる。

 このように、原発は今後、規制基準に合わせて運転を目指す原発と、基準を満たすことができずに廃炉にする原発とに分かれていくことになりそうだ。(西川迅〈じん〉)

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