【大西史晃】少子化や過疎化で公立学校の統廃合が加速する中、「地元の高校を死守しよう」と、支援策を打ち出す自治体が増えている。通学費や修学旅行費の補助、大学入学の祝い金支給、地元自治体職員への登用――などあの手この手で、生徒数の確保を目指す。
■通学費を補助、町職員採用枠、進学祝い金
12日午前6時40分、佐賀県伊万里市の浦ノ崎港。
伊万里湾に浮かぶ福島からの船が着くと、制服姿の高校生たちが急ぎ足で下船した。隣の長崎県松浦市にある県立松浦高の生徒たちだ。港から鉄道で通学する。船の運賃は月に1万円余りかかるが、負担は半分で済んでいる。
地元唯一の高校である松浦高の存続のため、松浦市は今年度から、入学者らへの「金銭支援」を始めた。入学準備金が3万円、下宿費補助は月額1万円。船賃の半額補助もその一つ。現在、福島と鷹島から通学する計18人が利用している。