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08月21日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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教科書採択、文科省が初の是正要求へ 沖縄・竹富町に

 【岡雄一郎】沖縄県八重山地区の3市町で中学公民教科書の採択結果が割れ、竹富町で国の無償給付でない教科書が使われている問題で、文部科学省は、地方自治法に基づく是正要求をする方針を固めた。教育行政では初の措置。地方の教科書選定をめぐって国が法的措置に踏み切る異例の事態になる。

 複数の文科省幹部によると、関係省庁との調整を経て、10月上旬にも沖縄県教育委員会に対し、竹富町へ是正要求するように指示する。9月中旬が締め切りだった来年度の使用教科書に関する県教委からの報告でも無償給付できない事態が変わっていなかったため、決断したという。

 石垣市と与那国町を含む3市町でつくる八重山地区では、2011年夏、使用教科書を検討する採択地区協議会で「新しい歴史教科書をつくる会」系の育鵬社版の採択を答申。両市町は従ったが、竹富町は「手順がおかしく、答申にも法的拘束力はない」として東京書籍版を独自に採択。国の無償給付が受けられないため、民間からの寄付で買って使っている。

 教科書採択に関しては、教科書無償措置法が採択地区協議会で決めた同じ教科書を使うと定める一方、地方教育行政法は各市町村に採択権限を与えるという「矛盾」が生じている。

 民主党政権は、無償措置法違反の状態を解消するように3市町に求める一方、「竹富町の採択を無効とはできない」という考えだった。しかし、自民党政権は「違法状態は認められない」と竹富町に採択のやり直しを求めていた。

    ◇

■竹富町「コメントできない」

 竹富町の教育委員会総務課の西原啓栄課長は「初めて聞く話だ。沖縄県からも連絡はなく、コメントできない」と話した。

 沖縄県はこれまで、石垣市と与那国町を含む3市町で同じ教科書を採択するように話し合いを求めてきたが、物別れの状態が続いている。

    ◇

 〈是正要求〉 地方自治法は、市町村に違法行為や不適正な事務処理があると認められる場合、都道府県などが是正要求をするよう国が指示できると規定。総務省によると、過去には、住民基本台帳ネットワークに不参加だった東京都国立市と福島県矢祭町について実施した2例のみ。自治体は改善の措置義務を負うが、罰則規定はない。不服がある場合は国の有識者委員会などに審査の申し出ができる。

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