ニューヨーク(NY)の息子の友人たち(9歳前後)が持っている玩具(おもちゃ)と、日本の友人たちが持っている玩具は、近頃ほとんど同じだ。
どんなものかというと、たとえば、ポケモン、遊戯王、ベイブレード、ドラゴンボールZ、ガッシュベル、セーラームーンなど、アメリカに進出し、人気を博している日本の漫画がらみのキャラクター商品やカードゲーム、ゲームボーイ、ゲームキューブなどのゲーム機などである。
これらの玩具、日本のものは日本語で、アメリカのものは英語で書かれている以外はほとんど同じなので、NYから久しぶりに日本に帰って来ても、息子はギャップを感じず、すんなり日本の友人たちと遊べるのである。
私たちがNYに移り住んだ8、9年前は、こんなにたくさんの日本の漫画や玩具はアメリカに入ってきてはいなかったように思う。
アメリカに進出して、瞬く間に人気者になったピカチュウが、NYのサンクスギビングデー・パレードに、大きなバルーンとなって初めて参加したのは、4年前の2001年晩秋のことだった。
そのパレードのピカチュウのパートに、日本のTV番組のリポーターとして私も参加したのだが、沿道のアメリカの子どもたちから、「ピカチュー!」の大声援を受け、「わ、ほんとに人気者だー」と実感したのだった。
それから、「こりゃ、いけるぞ」と踏んだのか、日米の漫画や玩具関係の大人たちが、ほかのものも続々とアメリカに上陸させ、思惑通り、それらは人気者になっていったのである。
その時期と、うちの息子が幼稚園から小学校へと進学していった時期とがぴったり合ったということもあり、「アメリカの子ども文化の日本ブーム」を、私は余計に実感しているのかもしれない。
しかし、「アメリカの子ども文化の日本ブーム」に目を見張る傍ら(かたわら)、それが日米両国の子どもたちに同時に起こしている由々しき問題も、目の当たりにしてきたのである。
たとえば、過去には、一部の漫画がらみのカードゲームのアンフェア性(強いカードを持っている子が有利になる)により、強いカード欲しさに、万引きや、友だちのカードを盗む子たちが出現したことがあった。現在でも、バージョンアップした新ゲーム機やゲームソフトが次々と発売され、値段が高いのに子どもたちがその度欲しがる。ゲームにのめり込み、勉強がおろそかになる、などなど。
そんなわけでうちでも、漫画や玩具にコントロールされずに、常に子ども本人がコントロールする側にいることの大切さ、すなわち、漫画や玩具と自分、どっちがボスなのかを常に考えていないとやばいことになるぞという話を、NYにいても日本にいても、常に息子としているのである。
(次週に続く)