現在位置:asahi.com>教育>子育て>ゆき姐の子育て応援エッセー> 記事 親にとってかけがえのないもの2007年05月03日 先週の日曜日、フランシスコ家(「サンタの正体」の回参照)の長女(7歳)のファースト・コミュニオン(初聖体拝領…カトリックは子どもが生まれると、早いうちに洗礼を受けさせるが、7、8歳の頃、本人自らの意思で信者になることを宣言し、教会の一員となる儀式のこと)のお祝いがあった。 教会で儀式があった後の、レストランでの食事会に我が家族も伺った。 今回の主役には、1週間ほど前に彼女の家に遊びに行ったときに会った。 「ゆき、見て見て!」 彼女は私が家に入るなり、ファースト・コミュニオンで着る、レースがいっぱい付いた純白のドレスを自分の部屋から持ってきて見せてくれた。 髪飾りやピアス、靴など、当日彼女が身に着けるものは全部純白。 式に参列する人もみんな正装をして出かけるのだと、彼女のお母さん、パトリシアが言っていた。 ならば、私たちも当日は正装をして行かねばと、夫はスーツにネクタイ、息子も同じく、私もネクタイこそしないがスーツを着て、約束の時間の午後1時、招待状に書いてあったクイーンズのレストランに出かけて行った。 フランシスコ家の人々はもうレストランに全員到着していた。 「ご招待をありがとー」 と、あの日見せてくれた純白のドレスを着た本日の主役に、息子がお祝いのプレゼントを渡す。 「来てくださってどうもありがとうー、さあ、こちらへどうぞ」 と、今度は主役がドレスの裾(すそ)をつまんでかわいく会釈。 それから私たちをレストランの一角に設けられた彼女のためのパーティールームに案内してくれた。 その姿は、なんだか急に大人っぽくなった感じだった。 パーティールームには、彼女のお父さんのフランシスコ、パトリシア、兄2人、ニューヨーク在住のおばあちゃん、友だち家族、親戚(しんせき)のおばさん、おじさん、いとこ、それに、フランシスコ家の郷里コロンビアから、もうひとりのおばあちゃんや親戚のおばさんたちが駆けつけてくれていて、総勢50人ほどの人々がニコニコ顔で私たちを迎えてくれた。 食事はバイキング方式で、チョリソー、ユカのフライなど、コロンビア料理がいっぱい並んでいた。 料理に舌鼓を打っていると、ピエロの格好をしたマジシャンが登場。 子どもたちを中心にマジックショーが始まり、パーティー会場は大盛り上がり。 主役の彼女も大喜びだった。 それを見ていたフランシスコもパトリシアも、本当にうれしそうだった。 カトリックの親にとって、子どものファースト・コミュニオンは本当に大きな意味があるイベントだという。何日も前から、このイベントのためにいろいろ準備をし、晴れて迎えたその日に、彼らにとって子どもが喜ぶ姿は何よりの喜びだろう。 子どもが無事にここまで大きくなったことに感謝する意味もあるので、ちょっと日本の七五三のお祝いみたいだなと思いながら、私も楽しませてもらった。 お祝いに来てくれたお礼に、帰りに子どもたちはみんなグディーバッグ(おみやげ袋)をもらった。中には、お金を大切にと言う意味を込めて、かわいいブタの貯金箱が入っていた。 ちなみに、フランシスコのファースト・コミュニオン(40年ほど前)のときのグディーバッグの中には、ひよこが一羽ずつ入っていたそうだ。 子どもたちの親にとっては迷惑なものだったかも知れないと今になって思うが、当時のフランシスコの周りの子どもたちは、ペットにひよこを飼いたい子が多かったそうで、それを察して両親がしてくれたことだと思うと、感慨無量になると言っていた。 古今、洋の東西を問わず、子どもの無事の成長は、親にとってかけがえのないものに変わりないと心底感じた一日だった。 (次週に続く) 兵藤ゆき プロフィール
ご意見・ご質問
兵藤ゆきさんのエッセーについてのご意見・ご質問をお寄せください。いただいたご意見・ご質問は、個人情報を除いて兵藤さん側にもお伝えする場合があります。
ゆき姐の子育て応援エッセー バックナンバー
|
ここから広告です 広告終わり ここから広告です [PR]注目情報ここから広告です 広告終わり 一覧企画特集
どらく
鮮明フル画面
朝日新聞社から |